9月21日、日本とインドネシア・ジャカルタの文化交流を目的としたイベント「ジャカルタ日本祭り2014」(JJM)が最終日を迎えた。会場はジャカルタの中心にあるブン・カルノ・スポーツ・コンプレックス。30度を超える炎天下のなか10代から20代の若者を中心に5万人近くが訪れ、日本流の夏祭りを楽しんだ。
ジャカルタ日本祭りは、2009年より毎年開催し今回で6回目。日本企業の誘致が進み、多くの日本文化がインドネシアの生活に浸透してきている中で、「企業対ひと」ではなく「人と人」との交流をより広めていきたいという思いから、大使館主導の下開催を続けているという。
近年は9割を超えるシェアの自動車だけでなく、和食レストランやファストフード(ラーメンや寿司、居酒屋など)、ファッション、音楽、アニメ、キャラクター商品など日本発の文化が若者に受けているのだという。インドネシアは2億4000万人の人口平均年齢が約30歳と若く、それだけにカジュアルな文化を中心に日本に興味を持つ人たちが増えている。
インドネシアから日本へ観光で訪れる旅行者は年間およそ14万人にのぼる。これも増加の一途だと言い、今回のような交流イベントがきっかけとなるケースも多いようだ。
JJMの実行委員は日本大使館を中心に、日本の製造業、商社、サービスなど民間企業のトップ30名からなる。スポンサーには、トヨタ自動車、ホンダをはじめ、パナソニック、東京海上など日本を代表する企業が名を連ねる。さらにジャカルタ州政府も協力団体として全面的にサポートする。
実行委員をつとめる日本大使館の竹山さんはJJMのねらいと成果について、「“草の根交流”ですね。市民の目線で、日本とジャカルタがもっと結びついていってほしい。このイベントもスタートはボランティアなんですよ。イベントや出展は日本人達がやる、それをジャカルタの人たちが自発的に一生懸命サポートしてくれているんですよ」と語る。「本当にオールジャパン。それをジャカルタの人たちが支えてくれている。すごく有意義なイベントだと思いますよ」。
会場では、牛丼やたこ焼き、わらび餅やリンゴ飴などに舌鼓をうったり、人気の漫画やアニメキャラクターのコスプレを楽しんだり、日本のポップソングやアニメソングのライブに参加するなど、大いに日本の文化を楽しんだ。また特設テントでは、人工降雪機による雪遊びとそりすべりのコーナーを設けた。子ども達は、常夏のジャカルタではじめて見る雪に、日が暮れるまではしゃいでいた。