【マツダ デミオ 試乗】 XDツーリング、箱根の登りワインディングが楽しいBセグ…諸星陽一

試乗記 国産車
マツダ・デミオ
マツダ・デミオ 全 7 枚 拡大写真

マツダの新型『デミオ』を公道で試乗する機会をやっと得た。

プロトタイプの試乗から約2カ月。やっとナンバーの付いたデミオを公道で試乗することができた。今回の試乗は箱根のホテルを基点とした試乗。メインのステージは芦ノ湖スカイライン。

芦ノ湖スカイラインはコーナーが回り込みGがたまるシチュエーションや高速コーナーが気持ちいいコース。そして当然、登りと下りが混在する。Bセグメントなどコンパクトなクルマでこうした峠道を走ると、どうしてもトルク不足を感じることが多いが、デミオはまったくそうしたことがない。とにかく気持ちよく走れる。

しかも、もっとも厳しい登り坂で気持ちのいい走りができる。今まで感じたことがない感覚がそこにはあった。日本のBセグメントが世界をけん引する時代がやってきたことを感じた試乗であった。

試乗車の XDツーリングは185/60R16サイズのタイヤを履く。15インチのモデルに比べて、ハンドリングはシャープでスポーティ。ダンパーの減衰力も高めの設定のようだ。ダンパーについてはとくにグレードでの差はなく、車重に合わせてのものらしいが、ディーゼルがスポーティに感じる一因になっているのは間違いない。

プロトタイプの試乗は伊豆のサイクルスポーツセンターで行われた。コースはさほど広くないが、クローズドの一方通行。しかし今回は箱根の公道。秋の行楽シーズンが近づいた箱根は交通量も多い。芦ノ湖スカイライン以外の道では観光バスと行き違うこともあった。こうした場面ではデミオの5ナンバーボディに助けられる。日本の多くの道や施設は5ナンバーサイズを基本に考えられているのだから、当たり前と当たり前。

ワインディングで気持ちよさを感じさせてくれたデミオだが、ディーゼルエンジンはロングドライブとのマッチングもいいエンジン。モード燃費×燃料タンク容量では航続距離は1000kmになる。いつか機会を作ってロングドライブもじっくりと試してみたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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