【ルノー メガーヌRS 限定車】2リットルターボを大幅改良…レースのノウハウふんだんに

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ルノー・メガーヌRSトロフィーR
ルノー・メガーヌRSトロフィーR 全 8 枚 拡大写真

ルノー・ジャポンから2015年早春より60台限定で発売が開始される『メガーヌルノー・スポール(以下RS)トロフィーR』は、ニュルブルクリンクで量販FF車最速ラップを記録したクルマである。

「ルノー・スポールは、2008年からニュルブルクリンクにおいて、量産FF車の記録を達成し続けているが、2012年から“アンダーエイト”というプロジェクトを立ち上げた。2008年、『メガーヌ2RS R26R』は、2人乗りで8分16秒90を記録。更に2011年には、『メガーヌRSトロフィー』で9秒短縮した。このクルマは、市販モデルと同様で5人乗りのシャシーカップ仕様だった」とは、同社商品企画グループチーフプロダクトマネージャーのフレデリック・ブレンさんの弁。

そして、今回7分54秒36を記録したメガーヌトロフィーRは、左ハンドルの2人乗りだ。「世界限定250台で、日本へはフランスに続いて第2位の60台を確保。イギリスの倍の台数を日本に導入する」という。

タイム短縮のために約130キロの軽量化のほか、ミシュランとの共同開発による『パイロットスポーツカップ2』を装着。「外側がソフトコンパウンドで、内側がハードコンパウンドを採用。ニュルブルクリンクだけではなく、いくつかのサーキットや、ミシュランのテクニカルセンターでもテストをしたうえで、採用に踏み切った」と話す。

「大きく変わったのは、2リットルターボエンジンだ」とブレンさん。「ニュルブルクリンクのタイムアタックで必要なのは、コーナリングスピードだ。このサーキットには公称73、実際に数えると170ほどのコーナーがある。そのコーナリングスピードが上がれば当然タイムも縮まるのだ」。そこで、「ECUや吸気側の可変バルブタイミングを変更することにより、360Nmというトルク値は変えずに、5000回転でのトルクを10Nm上乗せし、トルクのピークをより高回転まで維持するようにしたのだ」と説明。そうすることで、「ギヤチェンジをせずに、高いトルクを保ったままコーナーを通過できるのだ。これがルノー・スポールのノウハウだ」と述べる。

最後にブレンさんは、「記録を破るということは非常にチャレンジングだが、新しいイノベーションが生まれる場なのだ」と語った。

なお、今回は同じエンジンを搭載しながら、右ハンドル5人乗りのメガーヌRSトロフィー(90台限定)、RSトロフィーS(60台限定)も同時に販売予定だ。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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