日立、トヨタの中国研究開発拠点にビジネスメディアサービス提供…試作車向け調達などクラウド管理

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トヨタの中国開発拠点に導入された日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」システムの概要図
トヨタの中国開発拠点に導入された日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」システムの概要図 全 1 枚 拡大写真

日立製作所は、トヨタ自動車の中国市場向け自動車開発拠点であるトヨタ自動車研究開発センター中国(TMEC)に、クラウド(SaaS)形態の日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」の提供を開始した。

具体的には、TMECと現地生産拠点、複数のサプライヤー間に、インターネット上で調達・物流の取引環境を実現するシステムを開発し、「TWX-21」基盤上でサービスを提供する。TMECの中国向け試作車の部品調達や、サプライヤーとの納期調整といった煩雑な調達業務の負荷を大幅に軽減し、業務全体の効率化に貢献する。

現在、TMECでは、サービスを約400社のサプライヤー間における調達業務に利用しており、今後、サプライヤー約1000社へ利用を拡大していく予定。

TMECは、中国生産車の現地量産に向けて、試作開発車用の部品調達を管理している。日本のトヨタ自動車の試作・開発ニーズに基づいた部品の発注情報を、中国国内9カ所の生産拠点に展開し、各生産拠点から中国現地約1000社のサプライヤーに部品を発注するとともに、調達した部品を、試作車の組み立てを行う日本へ輸出するなど、一連の試作車開発に向けた調達業務の管理を担っている。

複数拠点にまたがる試作車向け部品調達は、その後の現地量産時の品質やスケジュールにも影響を与える業務の一つで、TMECではこれまで、注文データの作成から発注、納期回答、出荷までの一連の調達業務を、マイクロソフトの「エクセル」やメール、電話を使って、人手で進捗管理、状況把握していた。しかし、年々増加する発注量にともない各工程での作業遅延が課題となっていた。

こうした課題を解決する「TWX-21」は、サーバの管理や、ヘルプデスク業務といった煩雑なITの管理・運用が不要なクラウドサービスであるため、システムの迅速な導入や運用負荷を大幅に軽減できる。また、中国国内のデータセンターからサービスを提供しているため、安定したネットワーク環境での利用が可能となる。

《レスポンス編集部》

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