三菱重工の三原試験センターが完成…普通鉄道は1周約3km

鉄道 企業動向
10月2日から運用を開始したMIHARA試験センターの概要。1周約3kmの普通鉄道のほか、新交通システムや磁気浮上式鉄道の試験線も設けられている。
10月2日から運用を開始したMIHARA試験センターの概要。1周約3kmの普通鉄道のほか、新交通システムや磁気浮上式鉄道の試験線も設けられている。 全 2 枚 拡大写真

三菱重工業は10月2日、三原製作所和田沖工場(広島県三原市)内で建設を進めてきた「MIHARA試験センター(MTC)」が完成し、運用を開始したと発表した。当日は完成式典のほか、広島電鉄向けに製造した超低床車両の試乗会も行われ、MTC内の試験線を走行した。

MTCは軌道系交通システムの走行試験に対応した、日本初の総合交通システム検証施設。従来からある試験施設を大幅に拡張する形で建設された。普通鉄道の試験線は1周3.2kmで、2本のレール幅(軌間)は1435mm(標準軌)と1067mm(狭軌)の両方に対応した3線軌条を採用。枕木は軌間1000mmのメーターゲージにも対応できる構造にした。最高速度100km/hの車両性能やカーブでの騒音・振動のほか、信号・通信・電力・運行管理などの各種試験を総合的に行うことができる。

このほか、AGTタイプの新交通システム試験線とHSSTタイプの磁気浮上式鉄道の試験線も設置。普通鉄道以外の軌道系交通システムの試験にも対応している。

三菱重工は他の企業や官民団体もMTCを利用できるよう運営していく方針。同社は「開かれたMTCの運営を通じて、交通システムのインテグレーターたる当社のグローバル競争力向上をはかるとともに、今後もこの分野のリーディング・カンパニーとしての役割を担い、日本の優れた鉄道システムの国際市場浸透に力を注いでいきます」としている。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  3. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  4. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  5. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る