来年度予算案発表、赤字幅縮小の見通し GST導入の代わりに所得税減税盛り込む…マレーシア

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マレーシア(イメージ)
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ナジブ・ラザク首相は10日、下院議会で来年度(2015年1-12月)予算案を発表した。

第11次マレーシア計画(11MP、対象期間2016-20年)は2015年5月に発表する。マレーシア国家開発戦略(MyNDS)も同時に発表する。

2015年度の予算規模は2739億4000万リンギで、前年を98億リンギ上回った。一般歳出は2234億リンギで、開発支出は505億リンギで、共に前年の予算案より増加した。歳入は102億リンギ増の2352億リンギの見込み。財政赤字は対国内総生産(GDP)比3.0%にとどまる見通しで、2013年予算における3.5%を下回る水準に抑えた。

来年4月に導入される物品・サービス税(GST)によってグロスで232億リンギの税収がみこまれるが、一部の品目が免除になるほか売上税とサービス税が廃止されるため、差し引き56億リンギの税収にとどまる見通し。さらにGST税収のうち49億リンギを低所得者向け給付金「1マレーシア・ピープルズ・エイド(BR1M)」に充てるため、6.9億リンギだけが残ることになる。

GST導入にともない、国民負担の軽減のために個人所得税率を1-3%引き下げる。これにより世帯月収4000リンギ以下の30万人が所得税免除となる見通し。最高税率がかかる課税収入を10万リンギから40万リンギに引き上げる。最高税率を26%から24%、24.5%、25%に引き下げる。

法人税も2016年から現行の25%を24%に引き下げる。中小企業を対象とした税率も20%から19%に引き下げる。

伊藤 祐介

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