【メルセデスベンツ Sクラス クーペ 発表】モダンラグジュアリーとは何か…エクステリアデザイン統括に聞く

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メルセデスベンツ・Sクラス クーペ
メルセデスベンツ・Sクラス クーペ 全 12 枚 拡大写真

メルセデス・ベンツ日本が発表した『Sクラス クーペ』は、メルセデスベンツの新しいデザイン哲学“モダンラグジュアリー”に則ってデザインされた。

ダイムラー社乗用車エクステリアデザイン統括のロバート・レズニック氏は、「ラグジュアリーとは、常に求められているもので、その答えは各個々人が持っている」という。氏にとってラグジュアリーとは、「“静かな時間”だ」という。

また、「ハイテク、クラフトマンシップ、ホンモノであること。そしてシンプルであること。こういったこともラグジュアリーだ」とレズニック氏。

メルセデスはモダンラグジュアリーの世界に、異なる両極の要素を持たせた。「それは知性と情熱だ。我々は1886年にクルマを発明した。最長で豊かな伝統を持っており、この要素は我々の伝統、歴史から由来している」と述べる。

「カールベンツが“発明”した、まるで馬のいない馬車が知性であるのなら、メルセデスが持っているモータースポーツへの伝統を象徴するもの。また、ゴットリープ・ダイムラーのレースにかける情熱や、あるいは多くの俳優たちがメルセデスに乗っていることも、情熱を表すものだ」とレズニック氏。また、「官能(センシャル)と純粋(ピュリティ)という対極の要素もモダンラグジュアリーの世界に含まれる」とその概念を語る。

具体的にはどういうものか。「例えば自然で作られた石は、流れるようなソフトな形をしている。これが我々のクルマのエクステリアが表しているものと同じなのだ。ブロックやアルミの角張ったもののように、触ると傷付けられるようなものではない」。

レズニック氏は、「他メーカーでは、シャープでエッジの効いたデザインを採用しているところもあるが、我々は、もっと表面が流れるように滑らかで、心に触れるような、思わず触りたくなるような官能的なものを求めている」。では、純粋さはどうか。「例えば、クルマの前に立って自分に問うのだ。もし目の前のクルマがきれいだと思ったら、もうひとつラインを外してみよう。それがよかったらもうひとつと、純粋さを追い求めていくのだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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