フェラーリドライバーも登壇…アンシスによるクルマとエレクトロニクスの国際カンファレンス開催

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フェラーリドライバーも登壇…アンシスによるクルマとエレクトロニクスの国際カンファレンス開催
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2014年10月9日と10日の2日間にわたり、シミュレーション・ソフトウェアの世界的ベンダーであるアンシスが、東京・丸の内において国際カンファレンスを開催した。具体的には、アンシス製品であるソフトウェアを利用した国内外の事例60ほどを紹介するというもの。参加者は、アンシス製品のユーザーや、その利用を考えているエンジニアが中心であった。

また、このカンファレンスは、自動車業界向けの「オートモーティブ・シミュレーション・ワールド・コングレス2014(Automotive Simulation World Congress 2014)」とエレクトロニクス産業向けの「アンシス・エレクトロニクス・シミュレーション・エクスポ(ANSYS Electronics Simulation Expo)」を同時開催としたことも特徴だ。近年、エレクトロニクスの重要度が高まるばかりの自動車業界側と、自動車業界への進出を望むエレクトロニクス業界側のニーズが一致していることを見越してのことだという。

「本来のイノベーションはみなさま(参加するエンジニア)の頭の中にあります。コンピュータには新しいイノベーティブなアイデアは出せません。ただし、みなさまのアイデアが、製品として動くのか? コスト的や強度的に見合ったモノなのかを確かめることができます。それをあらゆる分野でやらせていただいています」と主催者であるアンシス・ジャパンの代表取締役社長・大古俊輔氏は言う。

「本日は、世界中のユーザーの方が集まっており、お互いの情報を共有することができ、また弊社の開発部門の人間からも最新情報を提供します。この2日間がみなさまの今後のビジネスを進めていく中で役立つものとなれば幸いと思っております」と大古氏は続けた。

60以上用意されたセッションで最初の基調講演を行ったのは、フェラーリのドライバーであるジャンマリア・ブルーニ氏だ。フェラーリ社は、ルマン24時間レースLM-GTE Proクラスなどに参戦するレーシングマシンの開発にアンシスのシミュレーション・ソフトを利用していたのだ。

「我々にとってシミュレーションは、本当にすべてだと言えます。成功の鍵を握っているのがシミュレーションです。クルマに何が起こっているのか、知ることができますし、前もって何が達成できて、何ができないのかも分かります。以前であれば、私がクルマに座ってエンジニアとドライバーとして何ができるのかを考えて話しあっていましたが、今は、それを目に見える形で示すことができます。寒いとき、雨が降ったとき、路面が乾いたとき、いろいろな状況に合わせてシミュレートを行うことができます。」

「ルマン24時間レースもシミュレーションを行いました。ルマンはコースの4分の3が市街地であり、テストをすることができません。ですから、シミュレーションによって、高速コーナーのスピードや低速コーナーのスピードをシミュレーションしました。そうしたことがあったからこそ、あれだけの成功(2014年クラス優勝)を成し遂げることができたのです」とジャンマリア・ブルーニ氏は、シミュレーションの重要度を語った。

《鈴木ケンイチ》

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