プラチナ価格、前年比16円高の4817円もやや下落傾向…田中貴金属 2014年1~9月

自動車 ビジネス 国内マーケット
プラチナ地金
プラチナ地金 全 2 枚 拡大写真

田中貴金属工業は、2014年1月から9月までのプラチナ地金の販売量と買取量をまとめた。プラチナの国内平均価格は4817円/gで、前年同時期の平均価格4801円/gを上回った。

2014年のプラチナ価格は、南アフリカ鉱山会社での労働争議を要因とした供給不安や、ウクライナ情勢の緊迫化を背景に、ロシアで多く生産され自動車触媒に使用されるパラジウム相場の上昇に追随する形で価格を上昇させた。3月以降、ウクライナ情勢の緊張緩和を背景に上値を抑えられながらも、米国の自動車販売台数が底堅く推移したことなどから、需要面での下支えもあり高値圏で小幅に推移。6月下旬には、南アフリカ鉱山会社の労働組合が労働争議の終結を宣言、約5か月間続いたストライキに伴う供給不足から価格は上昇し、7月11日には今年最高値となる4977円/gをつけた。しかし、ストライキ終結後に供給状況が回復したことや、欧州景気の減速を背景とした新車販売数の伸び悩み、中国の景気鈍化を背景にした自動車需要の減少懸念などにより徐々に値を下げ、9月の月平均価格は4778円/gとなった。

一方、売買状況は、前年同時期(2013年1月~9月)と比較して販売量は29.3%減少、買取量は37.5%減少した。直近3か月(2014年7月~9月)の販売量では、プラチナの将来的な供給懸念を背景に前年同時期(2013年7月~9月)比で微増傾向だったが、2014年1月~9月では、値動きが乏しいことにより売買が控えられたことがうかがえる。

今後は、長期的にみた南アフリカにおけるプラチナ供給動向、ディーゼル車需要の高い欧州の景気動向や、景気の先行きに鈍化の懸念がある中国を中心とした先進国の自動車需要動向に、市場の注目が集まることが予想される。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  3. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  4. 日本にはないアバルトの高性能SUV、『パルス アバルト』が大胆イメチェン!
  5. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る