【VW ゴルフヴァリアント R-Line 試乗】フラットな走りと気負わないスマートさに好感…島崎七生人

試乗記 輸入車
VWゴルフ ヴァリアントR-Line
VWゴルフ ヴァリアントR-Line 全 10 枚 拡大写真

“R-Line”とだけ聞くと、いかにも気負った外観、仕様を想像する。ところが実車は、むしろプレーンに思えるほどのスマートさだ…と思えた。

とくに専用のフロントバンパーは、標準車よりディテールが整理されスッキリとしている。フェンダーアーチからバンパー開口部周囲までプレスラインを繋げ一体感を出すなど、デザイン的な配慮もキメ細かだ。リヤ側もバンパー部のディフューザー、スポイラー左右の黒い空力パーツなど、いずれもさり気なく、好感がもてる。

最大のポイントはホイール。あえて今どき風の黒/切削2トーンなどではなく、やや青みがかったダークグレー色の上品で大人びたデザインがいい。試乗車はDCC装着車でサイズは18インチ(タイヤは225/40R18)で、全高が標準より10mm落ち、フェンダーのクリアランスも収まりのいい小ささだ。

内装ではシート表皮やステアリング(Rバッジ)が専用。天井、加飾パネルなどもブラックに統一し、室内の雰囲気を引き締める。広く均一に体重を受け止める座面のシートは、相変わらずの良好な着座感だ。

1.4リットルTSIエンジン(140ps/25.5kgm)+7速DSGの走りのよさも変わらない。排気量を感じさせない余裕、パワフルさ、スムースさが魅力だ。DCCを装着した試乗車ではドライビングプロファイルの切り替えや個別設定が可能で、好みのモードで走ることができる。とはいえ18インチタイヤ装着とは思えないフラットでなめらかな乗り味は印象的だった。

それと『ゴルフヴァリアント』では、インナーミラーの視野が広い。バックドアガラスを中心に左右のリヤクォーターウインドまでカバーされ、運転中に広い後方視界が確保でき、とても安心感がある。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  3. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  4. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
  5. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る