試乗の一番人気はテスラ…三菱オートリースがカスタマー向けイベント開催

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横浜・大さん橋で開催された「セーフティ、エコ&ウェルフェアフォーラム」会場風景
横浜・大さん橋で開催された「セーフティ、エコ&ウェルフェアフォーラム」会場風景 全 3 枚 拡大写真
クルマの選定から買い取り、廃車まで、クルマに関するサービスをトータルで手がける自動車リース大手、三菱オートリースは11日、安全、環境、福祉・介護をテーマとした顧客向けイベント「セーフティ、エコ&ウェルフェアフォーラム」を開催した。

会場の横浜・大さん橋に集められたのは次世代エネルギー車を含むエコカーや福祉車両で、展示と試乗が行われた。三菱の名を冠しているが、三菱自動車ではなく商社の三菱商事と金融の三菱UFJリースが出資母体であることから、三菱車だけでなく内外の多くのメーカーのモデルを扱う。会場にはアメリカのEVベンチャー、テスラ社のラグジュアリーセダン『モデルS』やホンダの燃料電池車『FCXクラリティ』、マツダのクリーンディーゼル車など多数が並べられ、ちょっとしたモーターショーのような様相だった。

来場者の注目度ナンバーワンは、目玉のひとつとして出品したアメリカのEVベンチャー「テスラ モデルS」。流麗なセダンボディに強力なモーターとバッテリーを搭載し、第一級の運動性野を実現させたことで日本でも話題となっていただけに、展示場所では多くの人が立ち止まってラゲッジルームとなっているボンネットを開けたり、中に乗り込んで感触を試していた。

また、試乗コーナーでもモデルSは大人気で、たちまち試乗予約は満杯。さらに商談も数件あったという。福祉車両コーナーでは、ウインチを装備する車椅子仕様車を主体に展示。実際に車椅子に乗って福祉車両後部に乗り込むという体感試乗も行われていた。

クルマだけでなく、自動車保険、商用車の運行管理システムやドライブレコーダーなどの運用サービス、クルマを新車のように磨き上げるリフレッシュ、リサイクル、買い取りなど、さまざまなソリューションも展示されていた。とくに買い取りは海外を含めた販路を持つことを生かしたビジネスを展開しており、ブースには新車登録後18年、15万km走行ながら30万円の査定額をつけたトヨタ『ハイエース』が展示されていた。

「現在、われわれのリース販売は24万台。これを2020年までに30万台に引き上げるのが目標。また、超低金利時代が続いている今日、リースという金融商品を主体としたビジネスモデルにこだわらず、リース事業で得てきたノウハウを生かしてカーライフをトータルでサポートするというサービスに付加価値をつけたい」

谷村信哉社長は、今後の成長戦略についてこのように語る。

今日、日本ではカーシェアが徐々に広がるなど、クルマを保有せずに使用するというカスタマーの志向が徐々に強まっている。そのようなニーズを取り込みつつ、どう事業を成長させるか。リース会社の今後のビジネスモデル革新は興味深いところだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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