【トヨタ サクシード 試乗】日本の経済を支える大切な1台…諸星陽一

試乗記 国産車
トヨタ サクシード
トヨタ サクシード 全 11 枚 拡大写真

トヨタのライトバン、『プロボックス』『サクシード』がビッグマイナーチェンジ。試乗の機会を得てサクシードに乗った。

ライトバンはその名の示すとおり、荷物を積むクルマ(バン)のなかでも、比較的軽い(ライト)な荷物を積むタイプのクルマ。見た目はステーションワゴンだが、荷物を積むことを前提としているため、リヤサスペションは硬めに作られることが通常だ。

空荷だとリヤサスペションが落ち着かないということでラゲッジルームには200kgのウエイトが積まれていたが、乗り心地はなかなか落ち着き感を持ったもの。前後ともにサスペションがしっかりと動き、段差乗り越え時もさほど大きなショックはない。首都高速を走ったが、回転半径が大きく横Gがたまるコーナーも安定した姿勢でクリアする。

エンジンは109馬力の1.5リットル4気筒、ミッションはCVTを搭載。『カローラ』などと同じ組み合わせだ。加速のフィーリングとしては必要十分なもの。もっとパワーが欲しいという気持ちはもちろんあるが、これで十分という気持ちが勝る。

なにしろ、この手の商用車は会社がお金を出し従業員が運転するというパターンが多い。もちろん個人商店などの場合はお金を出す人と運転する人が一緒だ。どちらにしても、お金を稼ぐための道具であるので、クルマの購入費はもちろん、燃料代や維持費のすべてを含めてコストに求められる要求は自家用車の比でない。そうしたことを考えたとき、このエンジンの設定は必要にして十分という答えとなる。

走るオフィスを目指したというプロボックス/サクシードは、運転席まわりにさまざまな工夫が施されていてる。1リットルの紙パック飲料が置けるドリンクホルダーや、弁当や書類が置きやすい大型の引き出し式テーブルなどなかなか考えられた設計。ダッシュボードの上面や正面などにもう少しフラット面を多く用意しておけば、さまざまな装置が自由に装着できるだろう。社外品の装着への自由度が低いのがちょっと残念な部分。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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