アウディ S1 発売…伝説のマシンの名を受け継いだホットハッチ

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アウディ S1スポーツバック
アウディ S1スポーツバック 全 22 枚 拡大写真

アウディに『S1』の名が復活した。アウディ最小の『A1』シリーズ最上級モデルであり、アウディのスポーツライン「Sシリーズ」の入門車に位置づけられる231psのAWDホットハッチだ。6速マニュアルトランスミッションのみの設定という潔さが、S1のキャラクターを物語っている。

S1の名は、1980年代にWRCを席巻し伝説となったラリーマシン「アウディS1」に由来するもの。A1シリーズとして初めてAWDシステム「クワトロ」を採用したことで、アウディ全ラインアップにクワトロモデルが出揃った。「S1」の名はこれを祝福するに相応しいものと言えるだろう。

パワートレインは、最高出力231ps、最大トルク370Nmを発揮する2リットル直列4気筒ターボ「TFSI」エンジン。ダイレクトで直感的なアクセルレスポンスと、フルタイムAWDクワトロの恩恵により0-100km/h加速は3ドアモデルで5.8秒、5ドアモデルのスポーツバックで5.9秒と圧倒的なパフォーマンスを実現する。

このパフォーマンスを最大限に引き出すシステムが「アウディドライブセレクト」だ。エンジンマネージメント、エアコン作動性、さらに油圧の可変ショックアブソーバーの調整も可能となる。また「ダイナミック」に設定することでエギゾーストサウンドの変化も楽しむことができる。バルブの開閉によりエンジン側、排気側から心地よいサウンドのみをドライバーズシートに伝え、性能だけではないドライビングの楽しさを教えてくれる。

さらにホイール別トルクコントロールの付いたESCにより俊敏かつ自在なドライビングを実現。アンダーステアの限界前にブレーキ制御が内輪側に介入することで、最適なトルクを全輪に伝え、安全かつ効率的なコーナリングを可能とした。後輪に新採用となった4リンク式リアアクスルによるハンドリング性の向上も、これを支えるものとなっている。

エクステリアは、A1から大きくイメージを変えた。フロントマスクは、ヘッドライトユニット形状を変更。大きな曲線を使い人懐っこいイメージだった「瞳」は、水平基調のシャープなデザインとなり、シルバーのアルミによるシングルフレーム、大型化したバンパーと相まってサイズを感じさせない迫力とスポーティさを手に入れている。リアのライト形状も変更。さらにエギゾーストパイプも左右4本出しとし、一目見ただけでも「走り」を予感させるものとした。

アウディの高性能モデル、という肩書き以上にS1のキャラクターを特徴づけているのが、やはり6速MTのみ、という潔さだろう。現在のアウディジャパンのラインアップでMTを採用するのは、最上級モデルの『R8』のみ。ハイテクノロジーによる効率化された速さとパフォーマンスを追求した最新のアウディが魅力的なのはもちろんだが、これをよりプリミティブな方法で意のままに操る楽しさは他のモデルでは決して得られない経験となる。

《宮崎壮人》

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