【テスラ モデルS 試乗】既存メーカーがうかうかしていられない完成度…松下宏

試乗記 輸入車
テスラ・モデルS
テスラ・モデルS 全 10 枚 拡大写真

テスラ『モデルS』はアメリカではメルセデスベンツ『Sクラス』を上回る売れ行きだという。モデルSに試乗して感じた完成度の高さから考えると、それも不思議ではないと思えた。新興の自動車メーカーが作った2台目のクルマとは思えない仕上がりだった。

【画像全10枚】

モデルSのボディは相当に大きい。特に2mに近い全幅が日本での使い勝手に影響しそうだ。その大きさもあって室内空間は十分に広い。特に後席は広いだけでなくて足元がフラットなので、スペック通りに5名乗車が可能だ。

運転席に乗り込むと、中央に17インチの大きな液晶タッチスクリーンパネルが目に入る。やたらとでかいパネルだが、ここには地図が表示されるほか、いろいろな車両情報や設定の画面なども表示される。残念なのは地図が表示されるだけでカーナビになっていないので、経路案内などができないことだ。これは改良が図られる予定である。

システムを起動させて走り出す。走り出しはとてもスムーズで、電気自動車なのでほとんど音が聞こえない。するするといった感じで走り出していく。そしてアクセルを踏み込めばすかさず豪快な加速が返ってくる。

モデルSは床下にリチウムイオン電池を敷きつめるように搭載していて、低重心に仕上げられているので、安定感いっぱいの加速が得られる。電池の重さが影響して車両重量は2100kgに達するが、前後の重量配分は均等である。

乗り心地は悪くない。というか、エアサス仕様のアメリカ車なのでもっと快適な乗り心地を期待していたら、ちょっと硬めのしっかりした乗り味だったのでやや意外な感じを受けた。

85kW/hの電池を搭載したモデルは時速105kmでクルージングすると460kmの航続距離があるという。電気自動車の航続距離は走り方によって大きく変わるが、これだけ走れるなら普通のクルマと同じ感覚で使える。ただし、電池の搭載量が多いために価格が高い。試乗した85kW/h仕様車は933万円である。

モデルSに乗って感じたのは全体的な完成度の高さだ。しっかりしたボディや操縦安定性など、ちゃんとした自動車になっていた。既存の自動車メーカーもうかうかしていられない。

個人的には、電気自動車の将来が明るいとは思っていない。電池の性能と価格に限界があるからだ。ただ、モデルSのようなクルマにも一定の存在意義があると思った。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 150万DLでも終了へ…パイオニア「COCCHi」が約3年で幕を閉じる本当の背景
  2. ドア&エアコン付きゴルフカート、国内初の100台規模導入…アコーディア・ゴルフとPGM
  3. 次期スズキ『ソリオ』は“走り”で逆襲! 新世代HEV採用で2027年以降登場か?
  4. 【マツダ CX-80 900km試乗】人馬一体と重厚感は両立するのか?「高級SUV」としての使命とは[後編]
  5. 『RAV4』60系専用「LED増設ラゲッジランプ」発売、無段階調光&メモリ機能も搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. 電動車は誰が最後まで面倒を見るのか…KPMGコンサルティング プリンシパル 轟木光 氏[インタビュー]
  4. 中国サプライヤーが日本市場へ本格攻勢、“長期戦略”と“チャイナスピード”両立する「DESAY SV」次の一手とは
  5. トヨタ・モビリティ基金、欧州水素地域イニシアチブ始動…最大5地域を支援
ランキングをもっと見る