エアバスは、A350-900がデモ飛行でアジア地域への訪問を開始したと発表した。
11月17日に現地トゥールーズを飛び立ったA350は11日間かけてアジアの各都市を訪問する。日本には11月19日に到着した。
今回のアジアへのデモ飛行は、今年7月から8月に型式証明取得に向けて実施されたA350路線実証飛行テストツアーに続くもの。この際、アジア地域では香港、シンガポール、オーストラリアなどを訪問した。A350-900はその後、欧州航空安全庁(EASA)と米連邦航空局(FAA)から型式証明を取得している。
今回のデモ飛行では日本を始め、韓国、ベトナム、タイ、マレーシアを訪問する。A350XWBはこれまで、世界中の顧客から750機の確定受注を獲得しているが、特にアジア太平洋地域からの受注は全体の3分の1を占める。
デモ飛行ツアーは11月17日から28日までの11日間でソウル、羽田、ハノイ、バンコク、クアラルンプールを訪問し、仏トゥールーズに帰還する予定。
A350MSN5は5機あるA350XWBテスト機のうちの1機で、ビジネス・クラス42席、エコノミー・クラス223席を装備している。機体はエアバスのフライトクルーが運航する。
A350初号機は今年度末までにカタール航空に引き渡される予定。
3機種で構成するA350XWBファミリーは276席から369席を装備する長距離用中型航空機。胴体幅が広く、エコノミークラスで18インチの幅広い座席を備え、長距離を飛行する乗客に快適な乗り心地を提供する。燃費も25%削減するなど、多くの革新技術を取り入れ、乗客の快適性、運航効率性、コスト効率性での新基準確立を目指している。2014年10月末時点で、世界中の39社から750機の受注を獲得している。