【新価値創造展14】ハイブリッド式小型発電機、燃料はガソリンとLPガスの二刀流

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山岸産業が開発したハイブリッド式非常用小型発電機「HYB5500L」
山岸産業が開発したハイブリッド式非常用小型発電機「HYB5500L」 全 1 枚 拡大写真

「中小企業総合展」が今年から「新価値創造展」としてさらに進化。そこには中小企業が開発したアイディア満載の商品が目白押しだ。山岸産業(本社・岩手県大槌町)のハイブリッド式非常用小型発電機「HYB5500L」もその一つ。

その特徴はガソリンとLPガスの2つの燃料が使え、しかも発電容量が大きいこと。従来のLPガス発電機の容量(0.8~0.9kVA)の6倍以上となる5kVAの容量を確保。一般的な50kgボンベ1本で約30時間稼働することができるという。

「東日本大震災で非常時のエネルギー確保などさまざまな問題に直面しました。特にガソリンはなかなか手に入らず、発電機を動かすことができなかったんです。一方、LPガスは比較的早く復旧しましたが、その発電機にいいものがなく、なかなか電力を確保できませんでした。そこで、両方の燃料を使えるものを開発することにしたのです」と同社関係者は説明する。

同社は震災で本社が全壊し、それまで手がけてきた金属加工のほかに被災経験を活かした新たなものづくりに挑戦した。そして、生まれたのがハイブリッド式非常用小型発電機「HYB5500」だ。2012年秋の発売以降、これまでに自治体などを中心に150台を販売。この12月にはさらにバージョンアップしたもの「HYB5500L」が登場する。

「以前のものは高圧ガスだったので、使用する場所が限られましたが、12月に発売するものは一般家庭で使っている低圧LPガスをそのまま使用できるようにしました。これで家庭で電気機器を同時に幅広く利用できるようになります」と同社関係者。価格は58万円で、可搬性を持たせるため台車のような形にしたという。

「認知度がまだまだなので、いろいろな機会を通じてこの商品のことを広めていきたい」と同社関係者は熱心に話していた。

《山田清志》

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