【ヤマハ YZF-R25 発売】高回転エンジンの秘密、投入された最新技術とは

モーターサイクル 新型車
ヤマハ YZF-R25
ヤマハ YZF-R25 全 8 枚 拡大写真

ヤマハの新型250ccスポーツバイク『YZF-R25』に搭載される水冷並列2気筒ユニットは、R25用に新設計された。DOHC4バルブであることはもとより、扱いやすくて高揚感のあるフィーリングを実現するため、最新の技術が投入されている。

【画像全8枚】

エンジン回転のレッドゾーンは14000rpmからで、さほど極端ではないにしろ、高回転を可能とするショートストローク設定となっている。また吸排気バルブ駆動は直押し式で、高強度で軽量化が可能な浸炭コンロッド、アルミ鍛造ピストンが採用される。

シリンダには、ヤマハ独自の「DiASil」=Die casting Aluminum-Silicon(ダイアジル、ダイキャスト用アルミシリコン合金)を使用。これは、スリーブレスでは一般的なメッキシリンダではなく、耐摩耗性の高いシリコン粒子を20%含んだアルミ合金シリンダをCFダイキャストで製作、メッキ処理を必要としない。

そして、オフセットシリンダを採用。一般的なタイプではクランクとシリンダの中心線は一致しているが、これはシリンダをクランク中心からずらし、燃焼圧でピストンがシリンダ側壁に押し付けられることなく、フリクションロスを軽減させようというものだ。

180度クランクの並列2気筒は、左右のピストンが互い違いに往復するため、一次慣性力は打ち消し合っても、発生源にずれがあるため、エンジンを揺するような偶力が発生する。そこでこのエンジンは、偶力バランサーを採用している。

そうして振動対策されたエンジンは、4点の懸架点のうち3点をフレームにリジットマウントされ、フレームの剛性部材としても機能している。また、そのエンジンは、ホイールベース1380mmにして、スイングアーム長573mmを実現できるほど、コンパクトに仕上がっている。

最高出力36psはクラス最強で、胸の透くエキサイトメントを期待できるエンジンなのである。

《和歌山 利宏》

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