ハヤカワ「ミステリマガジン」「SFマガジン」らを隔月刊化…ウェブ版を強化

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2015年で創立70周年を迎える早川書房が、ネット時代に対応した試みに乗り出す。同社の3雑誌「ミステリマガジン」「SFマガジン」「悲劇喜劇」を月刊から隔月刊に移行する。隔月刊同時に誌面のリニューアルを実施する。さらに2015年から「ミステリマガジン」「SFマガジン」のウェブ版をスタートする。

隔月刊は2015年からになる。「ミステリマガジン」は、2015年1月24日に3月号を刊行、次の号は3月25日発売の5月号となる。「SFマガジン」は、2014年12月25日に2月号を刊行、2015年は2月25日発売の4月号から始まる。一方、「悲劇喜劇」は、2015年1月と2月に刊行、3月は刊行がなく、4月7日発売の5月号より隔月刊に移行する。
以降、「ミステリマガジン」は奇数月25日に、「SFマガジン」は偶数月25日、「悲劇喜劇」は偶数月7日の刊行となる。ウェブ版の詳細は、現在は明らかにされていない。

早川書房は1945年の第二次世界大戦終戦の年に設立された老舗出版社だ。出版を通じて国内外のエンタテインメントを世に届けている。とくにミステリとSFに強み持ち、海外作品の翻訳出版に定評がある。
「ミステリマガジン」は1956年に前身となるミステリ専門誌「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」として創刊、1966年の誌名の変更を経て現在に至る。一方、「SFマガジン」は1959年にSF専門誌として創刊した。海外の作品紹介に加えて小松左京、光瀬龍、眉村卓など日本を代表する作家の活躍の場となった。いずれも日本のミステリ、SF文化を牽引してきた存在だ。「悲劇喜劇」は1947年に演劇雑誌として誕生している。

老舗雑誌の隔月刊化は、出版のデジタル化や人々が余暇時間にスマホに向かうことが増えるなど、読者の雑誌離れが続いていることも無関係ではないだろう。しかし、ミステリとSFの人気や作品に対する関心がなくなったわけではないはずだ。
そうしたことも踏まえてのウェブ版「ミステリマガジン」「SFマガジン」とみられる。早川書房では、ウェブからの情報発信も強化する。ネットの情報発信拠点であるハヤカワ・オンラインを12月2日付で全面リニューアルする予定だ。
スマートフォン向けの対応を始めるほか、検索機能をより便利するという。また、コンビニ決済を導入し、ウェブからの購買が使いやすくなる。
SFファンやミステリファンには読書家が多い。新しい試みでそうした層の新たな読書傾向をつかめれば、それは他のジャンルにも広げることが出来るのでないだろうか。

ハヤカワ・オンライン
http://www.hayakawa-online.co.jp/

ハヤカワ「ミステリマガジン」「SFマガジン」が隔月刊化、2015年にウェブ版スタート

《animeanime》

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