クロマツを保護する鉄の門、総武線交差部に出現…掘割スリット構造の外環工事で

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外環道工事がすすむ市川市平田地区。松の木を守る対策が施されている
外環道工事がすすむ市川市平田地区。松の木を守る対策が施されている 全 24 枚 拡大写真

2017年度の開通をめざして工事がすすめられている東京外かく環状道路(外環道)千葉県区間。総武線、国道14号、京成線と交差する市川市平田付近の工事現場では、大きな松の木(クロマツ)を守る“鉄のガード”などが設置され始めた。

総武線の下り電車に乗っていると、下総中山駅を過ぎるあたりから、住宅の屋根をゆうに越える高さのクロマツの姿が見えてくる。「この沿線がかつて海岸であったことを物語っている。外環道が設置されるエリアのクロマツは、いったん工事区域外に移して保護している」と市川市はいう。クロマツは同市の木としても知られる。

NEXCO東日本などは、2003年からクロマツの移植試験を実施。「移植前の診断結果と同様で変化はなく、試験木については生育に問題ない」という結果を得たことから、工事区域のクロマツを周辺に移し、支え棒を重ね合わせて直立を保たせている。

また、総武線交差部付近には、移植された松の木の周囲に、門型の鉄柱が建てられていた。同社は「移植後の松が風や雨で倒れる可能性があることを見込み、鉄のガードを設置している」と話す。

今後について、同社は「外環開通後、これらの松の木をどこに移すかは決まっていない」と、市川市は「外環道の上にできあがる国道298号沿いに移される予定」と話していた。

外環道千葉県区間は、騒音・振動・大気質などの環境を守るため、高速道路部を半地下構造(掘割スリット構造)でつくられる。半地下部分に高速道路が通り、その上に国道298号、植樹帯、サービス道路、歩道が整備される。

半地下の高速道路部は、大型ドリルですすめるシールド工法ではなく、地上から掘削し、箱型コンクリートを埋めていく開削工法を採用。国道14号(千葉街道)の下は、地上の交通を遮断しないよう非開削工(防音ハウス工)ですすめられる。

《レスポンス編集部》

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