ルックス・乗り心地・走りの“三方良し”…テインの新型サスキットで 86 / BRZ を楽しむ

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テイン製「FLEX A」と「EDFC ACTIVE PRO」を装着した、トヨタ 86
テイン製「FLEX A」と「EDFC ACTIVE PRO」を装着した、トヨタ 86 全 38 枚 拡大写真
サスペンションメーカーのテインは、全長調整式車高調である『FLEX A』を2015年2月より順次販売開始する。新機構を採用し、ストリートでの乗り心地も追求した製品で、トヨタ『86』、スバル『BRZ』などスポーツモデルを始め、ミニバンや『プリウス』など30車種以上に対応予定だ。価格は12万8000円から(税別・車種によって異なる)。

また、同社はシーンに合わせた快適な走りと、調整の手間を軽減する減衰力コントローラー『EDFC ACTIVE PRO』(5万2000円・税別)も販売している。街乗りから高速走行、ワインディングまで86/BRZでのドライブを楽しむことができるアイテムだ。


◆新機構の採用で、フルバンプ時の乗り心地悪化抑制と車高ダウンを両立…FLEX A

FLEX Aの最大の特徴は「ハイドロバンプストッパー(H.B.S)」という機構を採用していることだ。この機構は、世界ラリー選手権などの競技の世界では既に使用されているものだが、ストリート向けアフターパーツに採用されることはほとんどなかった。

「テインでも6~7年前から検討していましたが、コスト高になってしまうため、なかなか採用することができませんでした。ようやくコストダウンできたというわけです」と情報システム課の杉山信司氏は説明する。

ハイドロバンプストッパー機構とは、ショックアブソーバーが最も縮んだとき(フルバンプ時)に、その付近の領域のみ減衰力を大幅に高めるというもの。フルバンプに近づくとショックアブソーバー内のオイル経路のポートを狭めて減衰力を高めるという仕組みだ。

この機構のない普通のショックアブソーバーは、フルバンプでショックアブソーバーが破損しないように、バンプラバーというゴムやウレタンを挟み込んでいる。ショックアブソーバーが大きく縮んでバンプラバーに当たると、そこから乗り心地が悪いと感じる領域に入ってしまう。サスペンションがバンプラバーに当たるまでの距離は車高が下がるほど短くなる。車高を下げつつも、バンプラバーに当たりづらくするためには、スプリングのバネレートを高めなければならない。つまり、乗り心地は悪い方向へいってしまう。

しかし、ハイドロバンプストッパー機構があれば、フルバンプ手前でショックアブソーバーが減衰力を高めてバンプタッチに抵抗してくれる。そのため、最後の防護手段であるバンプラバーを薄くする(車種によっては5cmから1cmになっている)ことが可能だ。これにより、バンプラバーに当たるまでのストロークを長くとることができ、バネレートもむやみに高める必要はなくなるのだ。

その結果、全体の減衰やバネレートを低くしながらも、底付きしにくくできる。つまり、乗り心地の悪化を抑えることができるのだ。段差を乗り越えるなどしてフルバンプ近くまでストロークした後の戻りも減衰が高いため収まりも良くなる。

「こうした製品をリリースすることになったのは、お客様のニーズの変化が理由です。以前は、車高調を装着した場合は乗り心地が悪化しても仕方ないという割り切りがあったと思います。ところが、最近は、メーカー純正と同等の性能が求められています。新車購入時にサスペンションを車高調に替える方が増えており、乗り心地を確保しながらも、底付きしないようにしないといけませんからね」と杉山氏。


◆走行状況に合わせて自動で減衰力を調整…EDFC ACTIVE PRO

「86の場合、ガンガン攻めるという人は意外と少なくて、ストリート中心で雰囲気を楽しみたいという方が多いので、FLEX Aはすごく向いていると思います。さらに、『EDFC ACTIVE PRO』と組み合わせていただければ、シチュエーションに応じて減衰力を簡単に変更できますので、ワインディングに行った際にも気持ち良く走ることができます」と杉山氏は言う。

EDFC ACTIVE PROは、「日刊自動車新聞 用品大賞2014 スポーティング部門賞」を受賞したテインの製品だ。これは、車高調の減衰力を車内からボタンひとつで変化させることのできる電動コントローラだ。4輪のショックアブソーバーの減衰力調整部分にモーターを取り付け、車内のコントローラから電波で操作を行う。調整幅は、16/32/64段の3種類が選べる。また、16段調整の場合、1段分の変化にかかる時間は約0.1秒。これにより、ドライバーが走行シーンにあわせて、4輪の減衰力を簡単に変更することができるのだ。

また、EDFC ACTIVE PROには、自動調整モードが用意されているのもポイントだ。3軸加速度センサーと車速信号(車速信号がとれない車両ではオプションのGPSを利用する)を使い、加減速G/旋回G/車速から車両の走行状況を判断。それにあわせて4輪の減衰力を、リアルタイムで変更する。

「テインの所有する複数のデモカーに装着して、プロドライバーが乗っても違和感のないようなセッティングを煮詰めました」と杉山氏。もちろん、ユーザー独自でセッティングすることも可能だ。

このEDFC ACTIVE PROがすごいのは、旋回Gに応じて減衰力が調整できるようになった点。コーナリング時のロールスピード抑制や、前後のロールバランスもコントールできるので、チューニング次第でコーナリングスピードのアップにつなげることも可能だ。さらに、前後で減衰力の調整量を変化させれば、アンダーステア/オーバーステアというコーナリング特性も自在に調整が可能になる。

足回りのセッティングは非常にデリケートで、走っては手動による調整…という試行錯誤の繰り返しがこれまでだった。EDFC ACTIVE PROなら、ドライバーが実際に走りながらチューニングのスイートスポットを見つけるという作業も容易だろう。

またテインでは、従来の『EDFC ACTIVE』のユーザーであれば、わずかな追加出費でプログラム変更によりコントローラをEDFC ACTIVE PRO相当にバージョンアップできるサービスもおこなっている。このバージョンアップに合わせてシグナルコンバータを同時購入すれば、車速信号による減衰力の自動調整機能と、外部信号入力機能が追加となり、EDFC ACTIVE PROと全く同じ制御機能を実現できる。こうしたアフターサポートの手厚さも、テインが支持を得ている理由と言えるかもしれない。

しなやかな走りを実現するFLEX Aと、その性能をさらに引き出すEDFC ACTIVE PROを組み合わせることで、走りのレベルは確実にランクアップすると杉山氏は主張するのであった。

《鈴木ケンイチ》

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