【フィアット 500 1.2 Pop 試乗】2ペダルのスムースさ地道に進化!…島崎七生人

試乗記 輸入車
フィアット500 1.2Pop
フィアット500 1.2Pop 全 8 枚 拡大写真

とにかく走らせやすくなった…が、感想。2008年の導入当初からずっとラインアップされる1.2リットルモデル。ともすれば2気筒ツインエアが主役に思われがちだが、なかなかどうして、地道に進化を遂げている。

驚かされるのは、デュアロジックの変速がさらにまたスムースになったこと。最初期型のオーナー(実はレポーターも乗っていた)なら“変速ショックがないことにショックを受ける”に違いない。1速、2速、3速…と、まるでツインクラッチがトルコンATのように繋ぎ目なくシフトアップを実行。アクセル操作に気を遣う必要もなく、緩急どの速度でもスムースさは同じ。あの、変速時のトルクの抜けがほとんどないのは、現状ではツインエアの上をいく。よく観察すると変速時間が詰められ、変速時の“クラッチ操作”も制御がより緻密でデリケートになっている。ロボタイズドながら、まるで上手な人(ドライバー)並だ。

エンジンもスムースさが増したように感じる。現行型は初期型に対し2速のレシオのみ異なるが、発進もスムースだ。2気筒と較べたら、当然だが音、振動の小ささは高級にさえ思え、遮音材を増やしたかのよう。アイドリングストップ後の再始動もスムース。990kgと1tを切りシリーズ最軽量の車重も、軽快な走りに寄与している。

14インチタイヤ(+スチールホイール)はもともと乗り味が穏やかだが、コンチネンタル・エココンタクト3を履く試乗車は、ロードノイズの発生も小さい。

メイン部がグレンチェックの最新のシート表皮も、これまでの文字どおりポップだった2トーン表皮より落ち着きがあっていい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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