【BMW M3・M4 新型】ターボチャージャーを採用した理由

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BMW M3(左)、BMW M4(右)
BMW M3(左)、BMW M4(右) 全 28 枚 拡大写真

BMW『M3』と『M4』のハイライトのひとつに、直列6気筒エンジンにターボチャージャーが追加されたことがある。これはM3、M4としては初めてのことだ。

もともとM3はツーリングカー選手権に出場するために開発されたクルマだ。「レーサーは1秒間に3回アクセル開度を変えるなどといわれ、レスポンスに優れたNAエンジンが主流だった」と話すのはBMW Group Japan BMW マーケティング・ディビジョンプロダクト・マネジメント御舘康成さん。

しかし、今回ターボエンジンを採用した理由は2つある。「ひとつは、昨今ターボテクノロジーが進化しレスポンスが改善されたこと。そして、環境要件に対応して日常使うのであれば、それ相応の燃費性能が絶対に必要だ。そこで、レースフィールドに使っても、全くそん色ないダイレクト感を確保したうえで今回満を持して採用したのだ」という。

「『M5』や『M6』には既にターボは採用していたが、やはりレースシーンに一番近い存在のM3やM4にターボを採用したことが今回一番大きいポイントだと思う」と御舘さん。

また今回M4のみではあるがDCTに加えマニュアルトランスミッション(以下MT)も用意された。「現在ではDCTの方が燃費は良いし、しかも速い。それでもあえてMTに乗りたいという方は、自分の手足の延長としてクルマを操るために、マニュアルという様式を大事にしたいと思っており、ある一定割合で存在している。そして、そういう方々が、今回の軽量化などの様々なチューニングの意図、哲学を理解してくれるのだと思うので、大事にしていきたい」と述べる。

更に、「BMW本社もニーズがなければ、多少トルク容量の大きいミッションを採用すればいいのだが、そうはせず、あえてM4専用のトランスミッションを仕上げているので、BMW本体もそういう方をリスペクトしているのだろう」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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