【CES15】パナソニック、自動車から航空機まで“BtoB”事業で存在感

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フォードマスタングに搭載されていたフォードのインフォテイメントシステム『SYNC3』。OSをBlackberryのQNXを採用する
フォードマスタングに搭載されていたフォードのインフォテイメントシステム『SYNC3』。OSをBlackberryのQNXを採用する 全 13 枚 拡大写真

車載事業に積極的な展開を見せるパナソニックは、CES2015においてフォードに納入予定の最新インフォテインメントシステム「SYNC3」や、インターネットラジオサービス「AUPEO!」 など最新の車載ソリューションを出展。今年も車載事業にかける意気込みを見せた。

「SYNC3」は昨年12月に発表済みのものだが、OSを従来のWindows Autoに代えて、新たにBlackBerry「QNX」を採用したことで大きな話題を呼んだ。SYNCは初期バージョンが2007年に登場し、途中、バージョン2.0への進化はあったものの、動作が緩慢でユーザーからの評価はあまり芳しくはなかった。それが後押しとなったのかどうかはわからないが、パナソニックの担当者によれば「SYNC3」はその辺りの改善が中心になっているという。音声認識機能はクラウド型となり、会話するようにコマンド入力できる。

インターネットラジオサービス「AUPEO!」は、パナソニックが2013年に買収したドイツの音声コンテンツサービス会社。サービス提供は世界40カ国に渡り、6000以上の各種ラジオチャンネルやポッドキャストの番組を提供中だ。パナソニックはこのサービスを車載機で展開することを昨年のCESで発表。その進化形が紹介された。

OEM向け自動車の車載システムで、CarPlay に対応したデモも行った。これはシステムもソフトウェアもすべてパナソニック製で、この中にCarPlayをシステムインテグレートしたものとなっている。つまり、エアコンやオーディオなどのインターフェイスをシステム化した車載機にCarPlayを組み込み、一つのインターフェス上で操作できるようになっている。また、AndroidAutoにも対応しているが、これはOEM先からの要求が高かったことが大きいという。

会場にはリアドアをガルウィングとしたテスラ『モデルX』を出展。SUVの長所とミニバンの利点を併せ持つのが特徴で、デュアルモーター4輪駆動が標準装備して全天候で安定した走りを実現しているという。0-100km/hが5秒以内という強力な加速力も併せ持つ。当初予定していた2015年夏から2015年後半にまで発売はずれ込んだが、注目度は抜群!会期中に人垣がなくなることはなかった。

テスラの横に展示されていたのは、Gogoro社の電動スクーター『Smartscooter』だ。 50km/hまでの加速は4.2秒、最高速度は95km/hにも達し、その駆動周りにはカーボンベルトが採用される。また、乗車状態を効率的に管理するために統合モバイルアプリを活用すうることで、計画的なチャージができ、バッテリーの残量不足を未然に防止できるという。

パナソニックは快適な空の旅を実現するアメリカの現地法人、パナソニック・アビオニクス社の新たなソリューションも出展した。シェアナンバーワンとなっているインフライトエンターテインメントシステムでは、13V型のスクリーン、テレビ番組や音楽のライブストリーミング、心地の良い照明と、ど多種多様なデバイスの充電ポートを特徴とする。また、航空機でのWi-Fiを実現する世界で最も薄い アンテナも出展した。会場にはその他、航空機の管理を最適化するツールなども置かれ、この分野での存在感をアピールしていた。

《会田肇》

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