知られざる「フェラーリをオーダーしてから納車されるまで」

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フェラーリ FFテーラーメイド
フェラーリ FFテーラーメイド 全 10 枚 拡大写真

1月15日にオープンした、フェラーリ正規ディーラーのコーンズ青山ショールームの2階は、フェラーリのオプションプログラムである、パーソナライゼーション専用のスペースになっている。

コーンズ・モータースフェラーリ東京ショールームマーケティングマネジャーの副島理氏によると、「カロッツェリアスカリエッティなどのオプションに関しては、大画面のコンフィギュレーターを操作することにより、内外装色やホイール、ブレーキキャリパーの色や、内装のステッチの色に至るまで、好みに応じた仕様をデジタルで作りだし、それを画面で確認しながら、仕様を決定していくことができる」と話す。

また、それ以外にもテーラーメイドなど本国と調整をしながら特別注文も可能で、「例えば、1月22日まで展示している『FF』は、ヨットをテーマに仕立てられており、車両本体価格に1400万円ほどプラスしたオンリーワンの仕様になっている。外装デザインまで変えるワンオフは数億円かかるのに対し、テーラーメイドは、外観は変わらないものの、それ以外のあらゆるところが個人仕様に仕上げられるので、決して高くはないと思う」とコメント。

フェラーリの納期について副島氏は、「標準的な場合だが、生産枠を確保するために本国に問い合わせをし、1か月後くらいの枠が確保される。そこから3か月くらいでプロダクションが完成する。その後船便で日本に入り、PDIで簡単なチェック、整備を行い、納車までに(オーダーから)6か月から7か月ほどである。現在、フェラーリの在庫はないので、必ずこのプロセスを取ることになる」と説明。

納車までの待ち時間にはいくつかの“贈り物”が送られてくる。「車両を注文すると、フェラーリの世界観の全てがわかるウェルカムフェラーリというキットが来る。その後、プロダクションがラインに入り、ペイントが終わって、部品が取り付けられ、完成していく写真が登録されているメールアドレスへ送られる。その間にはウェルカムレターがマルキオーネ会長から届く。そして、内外装色や、キャリパーの色まで注文した通りの仕様のミニカーが贈られてくるのだ」とし、納車までの待ち時間もフェラーリワールドが楽しめることを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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