【新聞ウォッチ】欧州輸入車、冷え込む国内市場に強気で勝負…VWに次いでベンツも値上げ
モータースポーツ/エンタメ
出版物

2015年1月23日付
●欧州中銀が量的緩和、毎月8兆円国債購入(読売・1面)
●ミライ増産年2000台、燃料電池車、注文殺到、想定の3倍(読売・10面)
●ガイシャ販売絶好調、ベンツ・VW、ドイツ勢が値上げ(朝日・8面)
●ウィンドウズ10、無償提供、スマホ出遅れ挽回へ(毎日・7面)
●日本人人質交渉頓挫か「イスラム国」と越境支援のシリア反体制派(産経・1面)
●車8社ベア6000円で共闘、富士重、ダイハツ労組も方針(産経・11面)
●ヤマト、メール便廃止3月末(東京・7面)
●現代自、15%減益、前期,ウォン高で採算悪化(日経・9面)
ひとくちコメント
輸入車の中でドイツ勢などの欧州車を中心に値上げの動きが相次いでいる。すでに1月から独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人が『ゴルフ』などを平均で2%程度、アウディも平均で3%程度それぞれ値上げしたのに続き、メルセデス・ベンツ日本も4月から平均で約2%の値上げを実施すると発表した。
きょうの各紙にも、朝日は「ガイシャ販売絶好調」との大見出しで「ベンツ・VW、ドイツ勢が値上げ」と報じ、読売も「欧州車値上げ相次ぐ、ユーロ安で原材料費上昇」と伝えている。「値上げの理由はユーロ安で原材料の価格上昇に加え、ユーロに換算した際の為替差損が生じていること」が大きいからだという。
VW、メルセデス以外にも、すでにマセラティが『ギブリ』を約4%、プジョー・シトロエン・ジャポンも2月2日に約2%引き上げるという。
輸入車が強気のもう一つの理由は消費増税で冷え込んでいる国内自動車市場の中で、2014年の輸入車販売が高水準で推移。昨12月としては過去最高を記録するなど、原油安に伴うガソリン価格が下落していることも追い風のようだ。
国内の新車販売は、富裕層には高価格の輸入車、低所得者には燃費等の維持費が安い軽自動車がよく売れるという“二極化”がより鮮明になってきた。テレビのCMも新聞広告も輸入車と軽自動車の露出度が高いのはそのためなのだろう。
《福田俊之》