次世代鉄道車両のコンセプト・モックアップ、J-TRECが日本初公開

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サスティナのコンセプト・モックアップ
サスティナのコンセプト・モックアップ 全 21 枚 拡大写真

鉄道車両メーカーの総合車両製作所(J-TREC)は1月28日、同社のステンレス車両「sustina(サスティナ)」のコンセプト・モックアップを横浜事業所で公開した。これは2014年9月にドイツ・ベルリンで開催された鉄道総合見本市「InnoTrans(イノトランス)」で初公開されたもの。

【画像全21枚】

J-TRECの前身は東急車輛製造。日本で初めてステンレス製の鉄道車両を製造したことで知られるメーカーだ。2012年にJR東日本の100%子会社となり、JR東日本と連携しながらビジネスを展開。現在は海外進出を目指している。InnoTransではJR東日本と共同でブースを出展し、グループの総合力をアピールした。

sustinaはJ-TRECが手がける新世代ステンレス車両のブランド名。モックアップは同社デザインセンターでデザインされた。車体外側は得意とするステンレス車体の技術を進化させたもの。レーザー溶接の採用でパネルの継ぎ目をなくし、平滑でスマートな側面を実現している。

また見た目の洗練だけでなく、アルミ車体と同等の重量まで軽量化したり、強度や水密性を高めたりといったメリットがある。なお乗降扉が車体と同一面になっているのは、外開き式プラグドアを想定した演出だとか。

いっぽう客室内は、各部にユニバーサルデザイン研究の成果を盛り込んだ提案をおこなっている。座席は乗客の立ち上がりやすさを追求したデザイン。乗降扉が壁面と強いコントラストを見せる色になっているのは、弱視者でも容易にわかるようにするためだ。

車椅子スペースの手すりは2段にすることで、ベビーカー使用者や年配者などを含む幅広い人が、手をかけたり体を預けたりといった体勢を取ることができる。ねじれたスタンションポールも、さまざまな掴み方ができるようにすることで幅広い人の利便性を高めようとするデザインだ。

こうした提案にいっそうのリアリティを与えるのがバーチャルリアリティだ。モックアップには、キヤノンITソリューションズの「MREAL」が組み合わされている。これは複合現実技術を利用したシステム。

ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着すると、モックアップが存在しない部分にもCG映像が映し出され、あたかも車両全体を見渡しているような気分になれる。

もちろん映像をモックアップと同調させることで、HMDを装着したまま座ったりポールを掴んだりといった検証もできる。さらに外観では、1編成まるごとを見ることも可能。部分的にならざるを得ないモックアップを補完し、現実感を高める効果がある。

このほか、モックアップの公開当日は、ユニバーサルデザインの研究成果の展示をおこなっているUD商品企画室も見学できた。ここでは立ち客の掴みやすさと座席からの立ち上がり補助を両立する湾曲した手すり、さまざまな角度での掴みやすさを追求した吊り手など、プロトタイプからすでに実用化されているものまで、さまざまなデザインを見ることができた。

《古庄 速人》

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