三菱レイヨンの炭素繊維、エアバス A320neo 用エンジン構造部材に採用

航空 企業動向
A320neoに搭載されるエンジン「PW1100G-JM」での日本航空機エンジン協会(JAEC)の担当部位
A320neoに搭載されるエンジン「PW1100G-JM」での日本航空機エンジン協会(JAEC)の担当部位 全 1 枚 拡大写真

三菱レイヨンは、PAN系中弾性グレード炭素繊維が、エアバスの新型機A320neo用新型エンジンPW1100G-JMのファン構造部材に採用されることが決定したと発表した。

民間航空機用エンジンの構造案内翼に炭素繊維が使われるのは世界で初めて。

A320neoに搭載されるPW1100G-JMは、米国のプラット&ホイットニー、ドイツのMTUエアロ・エンジンズ、日本航空機エンジン協会(JAEC)の3者が共同開発する低燃費、低公害、低騒音を実現した民間航空機エンジン。JAECの主要メンバーであるIHIが、三菱レイヨンの中弾性グレード炭素繊維を採用し、エンジン前部から空気を取り込むファン内部に配置された構造案内翼を世界で初めて複合材料化した。

従来エンジンでは、チタンやアルミを使用していたが、軽くて強度の高い炭素繊維強化樹脂(CFRP)複合材料に置き換えることで、鳥衝突にも耐える強度を保ちながらエンジンを大口径化し、エンジン本体の軽量化と燃費改善に寄与する。

三菱レイヨンは、豊橋事業所内の生産設備・体制を活用し、急激な立ち上がりが計画されているPW1100G-JM向けに炭素繊維を製造・供給していく

航空機は、低燃費化するための軽量化素材が求められる中、CFRP複合材料の適用が進むことが見込まれている。ただ、航空機向けCFRPでは、東レのシェアが高い。三菱レイヨンは、今回のPW1100G-JMへの採用を機に、航空機エンジン部品への炭素繊維の適用拡大に注力する。

《レスポンス編集部》

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