格付け会社スタンダード・プアーズ(S&P)は、マレーシアの短期外貨建てソブリン債券の信用格付けを「A-2」、長期外貨建てソブリン債の格付けを「A-」で維持すると明らかにした。
マレーシアの対外的なポジションは強固で、財政的にも柔軟であることから適度な財政パフォーマンスを安定して維持することができると予想している。マレーシアの信用ファンダメンタルズは向こう24カ月の石油・ガス(O&G)セクターにおける圧力にも耐えうるとの考えだ。
S&Pはマレーシアの東南アジア諸国連合(ASEAN)リージョナル・スケール格付けを「axAAA/axA-1+」で維持すると発表した。原油安がマレーシア経済に与える影響は限定的であるとの予想だ。
また、2020年までの予算で長期的な経済成長目標の達成を目指すための施策が導入されると見込んでいる。S&Pはマレーシアの財政について、世界的な経済危機の中でも成長を続けていると評価。政府の債務は2015-18年の間に年間平均で国内総生産(GDP)の2.8%となると予想している。