【フォード マスタング 試乗】ハンドリングはグンと現代的に…日下部保雄

試乗記 輸入車
フォード マスタング 50イヤーズエディション
フォード マスタング 50イヤーズエディション 全 32 枚 拡大写真

誕生50周年を迎えた『マスタング』はリアサスペンションを伝統のリジットから現代的はマルチリンクに変えて、エンジンも2.3リットル直列4気筒の「エコブースト」を搭載したまったくの新型になった。

マスタングはこれまで当然ながら北米を中心とした販売を行っていたが、新型は世界を見据えたグローバルカーになる。最初は記念車が左ハンドルで今春に入るが、その後は今後輸入されるV8も含めてすべて右ハンドルになる。画期的なことだ。

マスタングらしい力強いパワーは心配ない。現代のターボエンジンは2.3リットルでも1660kgの重量に対して十分で、中速回転のたっぷりしたトルクもあってアメリカン・スポーツらしい加速力が満喫できる。音もチューニングされておりマスタングらしい。

ハンドリングはグンと現代的になった。ボディ剛性の大幅な向上に伴いサスペンションも大幅にリファインされ、ステアリングの正確さ、4輪のグリップバランスなど素直で扱いやすい。そして何よりも乗心地が太いタイヤを履いているにも関わらずしなやかで快適なのに驚いた。

ただし全幅1920mmのボディはやはり日本の狭い道では若干もてあますのも事実だ。ドライブモードを変えるとハンドルの重さ、アクセルのレスポンス、6速ATのシフトスケジュールなどが変わり、通常は「NOMAL」で快適に、ワインディングでは「SPORT」がベター、トラックモードでは姿勢制御もカットされるので、こちらはサーキットでしか推奨できない。

デザインも初代のモチーフを21世紀に合せた造形で、クラッシックファンだけでなく新しい世代にミートできる。心くすぐる魅力あるデザインだ。

■5つ星評価
パッケージ:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
おすすめ度:★★★★

日下部保雄|AJAJ会長/モータージャーナリスト 
大学在学中からモータースポーツに参戦し、卒業後は専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起などの分野で、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、WEBにおいて活動。またその経験を活かした講演、研修などに携わる。ドラインビングインストラクターとして、安全運転のためのドライビングスクールを主宰するなどの実際面からの安全へのフィードバックも行っている。2006年よりAJAJ会長に就任。

《日下部保雄》

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