「やられたらやり返す」…スマホユーザー間で生まれる“悪意の連鎖”

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「悪意ある投稿」を行う理由(スマートデバイス利用者)
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 情報処理推進機構(IPA)は17日、「2014年度情報セキュリティに対する意識調査」報告書を公開した。この調査は2005年から実施されており、今回で13回目(2006年から2008年までは年2回実施)。

 調査対象は、13歳以上のPCおよびスマートデバイスのインターネット利用者で、パソコン5,000名・スマートデバイス3,500名から回答を得た。本調査期間は2014年10月2日~10月30日(情報セキュリティの倫理に対する意識調査)、2014年10月11日~10月30日(情報セキュリティの脅威に対する意識調査)。

 まず脅威に対する意識調査として、パソコン利用者に対し、「使用しているパスワードの設定方法」などについて聞いたところ、推測されにくい内容、分かりにくい文字(8文字以上、記号含む)を設定していたのは半数以上だった。しかし10代だとこの数字が下がり3割程度に留まっている。「サービス毎に異なるパスワードを設定している」(29.2%)も、10代では15.8%だった。

 次に「行動ターゲティング広告」について聞くと、「知らない間に自分の情報が収集されている様で、気持ちが悪い」54.7%、「収集されている情報が漏えいしないか不安である」36.5%が上位となり、「興味がある情報や広告が提供されるので参考にしている」14.5%、「商品の購入など積極的に活用している」4.8%など、肯定的な意見はいずれも低い数字にとどまっている。

 また倫理に対する意識調査として、インターネット上に投稿をした経験がある利用者において、「悪意ある内容の投稿」(他人や企業の悪口、下品な言葉、不確かな噂など)をしたことがあるかを聞いたところ、前回調査と比較しパソコン利用者は4.2ポイント減少した(26.4→22.2%)が、スマートデバイス利用者では3.4ポイント増加していた(23.5→26.9%)。スマートデバイス利用者にその理由を聞いたところ、とくに前回調査から増加していたのは、「相手に仕返しをするために(7.8→13.2%)」「人の意見に反論したかったから(27.9→32.3%)」「炎上させたくて(2.8→6.8%)」などとなっている。投稿後の感情については、「気が済んだ、すっとした」31.9%が最多で、「何も感じない」27.6%がそれに続く。後悔・反省・心配などの意見は低調だった。

 さらに、スマートデバイスのインターネット利用者に対し、「他人(親や友人、知り合い、まったく知らない他人)のアカウントを無断で使ってサービスを利用する行為」について聞いたところ、「他人のアカウントでも、推測等でログインできた場合に、サービスを利用する可能性がある」と答えた20代がとくに多く、全体平均の15%程度に比べ、すべて23%台となっている。

 悪意のある投稿はマナー違反の範囲だが、他人のアカウントの無断使用は不正アクセス禁止法に触れる行為となる。IPAでは「規範意識の向上とともに、インターネット関連の法律に関する知識を身につける必要がある」と指摘している。

悪意のある投稿、スマホユーザーで増加……理由は「仕返し」が増加

《冨岡晶@RBB TODAY》

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