近郊型気動車キハ45系の生き残りがついに消滅
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キハ24形は、1966年に登場したキハ45系列の近郊形気動車のうち、北海道向けの両運転台車両。1967年にわずか10両しか製造されなかった稀少車だった。本州向けのキハ23形はデッキなし、両開き2ドア、側窓2段であったのに対して、キハ24形はデッキ付きの片開き2ドア、1段窓であった点が大きく異なっていた。
最終的には函館・旭川・釧路に配置され、キハ24 2は一貫して函館に配置。一時はローカル急行に使われていたこともあった。国鉄の分割民営化後はJR北海道に承継されたが1999年までに引退している。
10両のうちキハ24 2だけは、1995年に廃車されてから札幌市北区でカフェとして使用されるようになった。その際、台車以外の床下機器が撤去されたものの、車内は運転台が残されていた。カーディーラーの施設となってからは、現役時代の朱色から独自の色に塗り替えられ、現役時の印象がかなり薄くなっていた。
キハ24 2は、比較的マイナーな存在だったキハ45系唯一の生き残りとして、知る人ぞ知る存在であったが、最後は移送されることなくその場で解体処分され、現場はすでに更地となっている。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》