日立、イタリアの鉄道車両・信号システムメーカーを買収

鉄道 企業動向
日立はイタリアの車両メーカー、アンサルドブレダと信号システムメーカー、アンサルドSTSの買収を発表。画像はカナダのボンバルディアが主体となり、アンサルドブレダと共に開発・製造したイタリアの新型高速列車「フレッチャロッサ1000」
日立はイタリアの車両メーカー、アンサルドブレダと信号システムメーカー、アンサルドSTSの買収を発表。画像はカナダのボンバルディアが主体となり、アンサルドブレダと共に開発・製造したイタリアの新型高速列車「フレッチャロッサ1000」 全 2 枚 拡大写真

日立製作所とイタリアの防衛・航空複合企業フィンメカニカは2月24日、フィンメカニカ傘下の鉄道車両メーカー・アンサルドブレダと、鉄道信号システムメーカーのアンサルドSTSを日立が買収する契約を結んだと発表した。

発表によると、アンサルドブレダについては、修理・修繕事業と既に受注した案件の一部を除く事業を日立が買収。アンサルドSTSは、フィンメカニカが保有する全株式(アンサルドSTS発行済株式の約40%)を日立が買い取る。日立は買収に関する正式な契約が締結されたのち、アンサルドSTSの残りの株式について公開買い付けを実施する予定という。

日立は車両や機器類から信号・制御システムまで鉄道システムを一貫して提供できる、日本で唯一のメーカー。同社は今回の買収が、信号・運行管理システム事業の強化や、ターンキー(一括請負)ソリューション事業の強化など「鉄道システム事業におけるトータルソリューションのリーディングカンパニーになるための重要な第一歩」になるとしている。

同社の中西宏明・執行役会長兼CEO は「本買収により日立は、ITと社会インフラを組み合わせた社会イノベーション事業を強化・拡大させることが可能になります。3社の強みを融合することで競争力の強化を図り、鉄道システム事業の拡大をめざします」とコメントしている。

アンサルドブレダはイタリアの鉄道車両製造大手で、2001年に同国の老舗メーカーであるアンサルド社とブレダ社が合併して成立。合併前を含めると約150年の歴史があり、イタリアの高速列車ETR500をはじめとする高速鉄道用車両や地下鉄車両、路面電車などを手がけている。欧州各国や米国などへの輸出も多数行っている。

アンサルドSTSは鉄道信号システムの大手メーカーで、世界各国に信号・制御システムを供給。無線を使用した列車制御システム(CBTC)などで知られる。同社によると、日本を除く世界の高速鉄道の5割超が同社のシステムを採用している。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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