千葉県知事、複々線化は「有力な手段の一つ」…京葉線の輸送力増強

鉄道 行政
千葉県内の京葉線の高架橋の脇には、同県企業庁が複々線化用地として確保した敷地がある。森田知事は2月定例会で、京葉線の複々線化を「輸送力増強のための有力な手段の一つ」とした。
千葉県内の京葉線の高架橋の脇には、同県企業庁が複々線化用地として確保した敷地がある。森田知事は2月定例会で、京葉線の複々線化を「輸送力増強のための有力な手段の一つ」とした。 全 2 枚 拡大写真

千葉県の森田健作知事は2月23日、東京臨海高速鉄道りんかい線とJR京葉線の直通運転構想について、JR東日本の冨田哲郎社長から「さまざまな観点から検討している」との回答を得たことを明らかにした。県議会2月定例会の本会議一般質問で、内田悦嗣議員(自民)の質問に答えた。

京葉線は、東京湾に沿って東京(東京都千代田区)~蘇我(千葉市中央区)間43.0kmなどを結ぶ、JRの鉄道路線。途中の新木場駅では東京臨海副都心を横断するりんかい線と線路がつながっており、以前から埼京線~りんかい線~京葉線の直通化を求める声が上がっていた。2014年には、JR東日本が貨物線やりんかい線を活用した羽田空港アクセス線の構想を明らかにしており、直通化を求める動きが加速している。

内田議員の質問に対して森田知事は、冨田社長と会談して相互直通運転の実現を強くお願いしたとし、冨田社長は「運賃収受等の大きな課題はあるが、相互直通運転の実施可能性について、社内でさまざまな観点から検討している」と話したという。

一方、京葉線ではピーク1時間あたり22本(3月ダイヤ改正後は23本)の列車が運行されており、内田議員は「ここに(りんかい線方面や羽田空港方面への)時間あたり数本の列車を運行することが果たして可能なのか」「簡単に増やすということは少々難しいのではないか」「複々線化について再検討していくべき」などと指摘。森田知事は「複々線化も有力な手段の一つであり、関係者が検討する際には協力していきたい」と述べた。

千葉県内の京葉線の高架橋の脇には、同県企業庁がJRに売却する予定で確保してきた複々線化用の敷地があるが、2006年度以降は複々線用地として確保する必要がなくなったとして、一部が既に売却されている。

《草町義和》

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