都電に乗ってワークショップ…「非常ボタンのとなりに非情ボタン」奇抜なアイデアも[フォトレポート]

鉄道 企業動向
都電貸切電車のなかでは、電車の待ち時間の有効活用についてアイデアをみんなで出し合った(D2Cグループのツイストラボが実施した「都電貸切アイデア発想ワークショップ」(3月5日、早稲田大学、早稲田~荒川車庫前))
都電貸切電車のなかでは、電車の待ち時間の有効活用についてアイデアをみんなで出し合った(D2Cグループのツイストラボが実施した「都電貸切アイデア発想ワークショップ」(3月5日、早稲田大学、早稲田~荒川車庫前)) 全 30 枚 拡大写真

D2Cグループのツイストラボが3月5日に開催した「都電貸切アイデア発想ワークショップ」では、参加者たちが、「電車の待ち時間を有効活用する」という課題に挑戦。復路車内でのアイデア発表では、「ホームの非常ボタンのとなりに非情ボタンを」といった奇抜な案も飛び出した。

都電8800形を使用した貸切電車に早稲田から乗り込んだ参加者は、インサイト(記憶のなかに眠っているキモチやホンネ)とモチーフ(インサイトと掛け合わせるモノ・コト)の掛け算を、電車に揺られながら考察。

まずアイデア開発シートに「インサイト×モチーフ=アイデア」という方程式に思いついたままのキーワードを書き込んでいく。女性参加者はインサイトに「電車に乗ってから、忘れ物に気付く」と書き、モチーフに「売店、鏡、スマホ、自販機」などと記していく。その掛け算で導いたアイデアが、「忘れ物販売機」「電車をミラーシートでラッピング」といった具合だ。

流れる車窓に囲まれて、荒川車庫前まで約35分で課題解決に向けたアイデアを出し合い、復路の車内で参加者それぞれがアイデアを発表。「混雑するプラットホームの地面に発電システムを」(女性)や、「スマホによる遅延証明を普及させる」(男性)といった経済性や実用性のあるアイデアや、「車内のフロアに双六を設置する」(男性)といった楽しみを取り入れた案もあった。さらにこんな奇抜なアイデアもあった。

「ホームで電車を待っていると退屈でつまらない。愚痴りたいときもある。『非常ボタンを押したい』というインサイトもある。そこで、駅のホームにある非常ボタンの横に『世の中の非情ボタン』を設置してほしい。それを押すと、マイクの先に誰かがいて、愚痴を聞いてくれる、とか」(男性)

この「都電貸切アイデア発想ワークショップ」を主催したTWIST LABは、「ときには広告主からのお題を受け、ときには独自にアイデアソンを開催しながら、未来を見据えたソリューションを提案。ラボ内のアイデア集団だけではなく、制作プロダクション、専門クリエイター、大学研究室、技術研究者などとも連携し、IoTやサービスデザイン、メディア開発、コミュニケーションデザインやなど、さまざまなアウトプットの形をとっていく」という。

同社の新野文健さんは、この「ワークショップで発表したアイデアは公共財として誰でも使えるもの。他人に使われたくないアイデアは発表せずにそっとしまっておいて」と語り、参加者たちを笑わせていた。

《レスポンス編集部》

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