3G SIM & 各種センサー内蔵のOBD IIドングルのGEOTAB活用のハッカソンを開催

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各チームのアイディアスケッチ
各チームのアイディアスケッチ 全 10 枚 拡大写真

3月6日・7日の2日間、岐阜県大垣市の情報科学芸術大学院大学(IAMAS)に隣接する教育研究施設ソフトピアジャパンセンターにおいて、「テレマティクスハッカソン」が2日間にわたって開催された。ソフトピアジャパン、IAMAS、トリガーデバイスの3団体が主催し、3G SIMを内蔵するOBD IIドングルとクラウドサービスを提供する「GEOTAB」(本社 カナダ)の日本代理店である東海クラリオンが協賛した。

イベントは、IoTとしてのクルマをより便利に面白く使うアイデアソン+ハッカソン。当日は、実際に試せる車両やネットワーク上の車にアクセスできるGEOTABのWebAPIが用意され、アプリを簡単に作れるツール(SDK)も予め準備された。当日は、様々なバックグランドを持つプランナーやエンジニアなど合わせて20人あまりが参加した。

東海クラリオン テレマティクス事業本部の小堀雄樹氏は「OBD IIからは、さまざまな車両情報を取得できるが、全てのログをサーバに上げていたのでは膨大なパケットとなってしまう。GEOTABではデータの通信容量を圧縮しながら高精度なログデータの収集が可能なように、データに波があった場合、車両の情報を統合的に判断してカーブの頂点のみを取得するという独自の“カーブアルゴリズム”を組んでいる」と説明。

その後、初日は顔合わせや自己紹介のあと、4つのグループに分かれてアイディアスケッチをおこなった。その後、GEOTABから公開されているWeb APIの利用例やツール紹介がなされ、アイディアスケッチで決めたサービスを全体に紹介した。

2日目はアイディアスケッチを具体化するハッカソンを行い、コーディング作業に着手。実際にGEOTABを装着したデモカーを用いて、ゾーン設定活用による観光案内プッシュ通知や急加速/急ブレーキなど異常運転検出による安全運転支援などをおこなった。

最後に行われたプレゼンテーションでは、GEOTABのWeb APIを実際に利用したアプリやサービスを披露。シニア層をターゲットとしてドライブ旅行での地域観光をサポートするアプリや、危険運転をいち早く察知して通知するもの、自動車で移動する外国人旅行者を安心・安全面で支援するもの、そしてカップル向けに優しい運転をアシストするサービスなど、実車でのデモンストレーションもおこないつつ、各グループのユニークなアイディアを具現化した。

チューターとしてハッカソンをアドバイザリーしたトヨタIT開発センターの長田祐氏は、「このようなイベントは継続的にやっていくことが大事。GEOTABで取得できる様々なデータだけでなく各種のオープンデータを組み合わせることで、より個性的で実用的なサービスが生まれる可能性がある」とコメント。

また東海クラリオンの安部源太郎社長は「今回のハッカソンを通じて、GEOTABを活用したサービスの可能性を感じることができた。GEOTABを世に広めていくに際しては、サービスを作っていただく方々に対して、Web APIの使い勝手を分かりやすくアナウンスしていかなければならいと思っているおり、サービサーとのリレーションを今後も強化していきたい。第2弾の開催も予定している」と語った。

《北島友和》

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