【ホンダの汎用エンジン】工事現場で地面を固めるあの機械、操作にコツはいるのか

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三笠産業 タンピングランマー MTX-60FE
三笠産業 タンピングランマー MTX-60FE 全 26 枚 拡大写真

ホンダの汎用エンジンは、道路工事現場などで見ることができる“あの機械”にも搭載されている。三笠産業株式会社の『タンピングランマー MTX-60FE』と『バイブロコンパクター MVH-R60AH』は、エンジンの力で、機械の下面が細かく上下し地面を踏み固める。その操作を体験してみた。

2台とも同種の機械の中では比較的小型のものになるという。

タンピングランマー MTX-60FEに搭載されるのは、ホンダの『GX100』で、最高出力2.1kW(2.9ps)の98ccの空冷4サイクル単気筒OHCエンジンだ。このエンジンのパワーをボディ下部の内部にある4つのスプリングに伝えることで、毎分約700ストローク前後で最下部を50~80mmジャンプさせる。粘土性の地面などを固めるのに利用するという。

操作系は、アクセルスロットルのレバーとクラッチレバー、それにハンドルがあるだけだ。エンジンを始動させ、アイドリング状態のタンピングランマーは、おとなしく静止している。

しっかりとハンドルを握って、クラッチを一気につなぐ。するとダダダという大きな音と共に、本体がジャンプを始める。その瞬間が、もっとも大きく動くときで、しっかりとハンドルを握って押さえ込む必要がある。

音の大きさと一瞬の動きの大きさ、地面を叩く音は迫力満点。思わず腰が引けてしまうほどだ。その最初の難関をクリアしてしまえば、タンピングランマーは安定している。移動させるのには、少々、力が必要だ。特に押すのは、それほど難しくなかったが、引っ張るように後退させるのは、少しの恐怖感と腕に込める力が必要であった。数分間ほどの体験では、手にしびれが残るようなこともなかった。

続いて試したのはバイブロコンパクター MVH-R60AHだ。こちらは、毎分6000回もの振動で地面を固めるもので、砂地やアスファルト路面の仕上げなどに使用するという。

搭載するのは、ホンダの『GX120』。最高出力3.2kW(4.3ps)の118ccの空冷4ストローク単気筒OHVエンジンだ。操作系は、こちらもシンプルで、スロットルレバーと前進/後進のセレクトレバーのみ。作業中のエンジン回転数は一定にしておくため、操作する人間は、前進/後進のレバーを操作するだけだ。

ハンドルを握って、レバーを前進に押し込む。ダダダという歯切れの良い速いビートで振動が開始され、じわじわと前進を開始する。そのスピードは、毎分25m。時速でいえば1.5km/h。上下の振動が細かいこともあり、本体の安定度は高い。押しているというよりも、機械の動きについて歩いているだけという感覚だ。

とはいえ、旋回させるときは、約70kgもの重量があるため、それなりに力を込める必要があった。それでも、扱いはタンピングランマーと比べれば、はるかに容易だ。

こうした建設機械を使用した道路工事は、クルマでの移動中に、数多く目撃してきた。しかし、そうした機械に触れたことは、今回初めて。「なるほど、あの人たちはこうした機械を使っていたのか!」と思えば、道路工事の風景も、より身近なものになりそうだ。

《鈴木ケンイチ》

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