現実逃避からバスジャック、被告に懲役5年の実刑命じる

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昨年7月、福岡県宮若市内を走行中の路線高速バスを乗っ取り、乗客乗員を車内に監禁したとして、人質強要処罰法違反などの罪に問われた27歳の男に対する判決公判が13日、福岡地裁で開かれた。裁判所は懲役5年の実刑を命じている。

問題の事件は2014年7月20日の午前11時5分ごろ発生している。直方市から福岡市内に向かっていた路線高速バスに客を装って乗り込んだ男は、宮若市付近を走行中に刃物を持って運転席に接近。運転手に刃物を突きつけるとともに、近くの座席にいた乗客の女性に対して「警察へ通報しろ」と要求した。

バスは福岡市内を通過。九州自動車道を太宰府市水城付近まで走行したが、最終的には警官が車内に突入。男を銃刀法違反の現行犯で逮捕。検察は後に人質強要処罰法違反と銃刀法違反の罪で起訴していた。

13日に開かれた判決公判で、福岡地裁の井野憲司裁判官は「被告は発達障害で自己の欲求を適切に抑制するのが難しく、現実逃避などの目的からバスを乗っ取った」と認定した。

被告が以前にも銃刀法違反事件を起こして3回の服役歴があることにも触れ、「被告が発達障害の影響で他人の感情を汲み取ることが困難な点を考慮しても量刑を短縮すべきではない」、「障害の特性が犯行に影響しているのは明らかだが、バス乗っ取りの危険性や、事件に巻き込まれて恐怖した被害者の感情を考慮するのであれば、重い刑罰によって抑止すべきである」として、被告に対して懲役5年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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