【ジュネーブモーターショー15】タイヤが発電機になる!? グッドイヤーのコンセプトタイヤ

自動車 ニューモデル モーターショー
グッドイヤーBH03
グッドイヤーBH03 全 13 枚 拡大写真

モーターショーでコンセプトモデルを公開するのは、自動車メーカーだけではない。グッドイヤーはしばしば、ジュネーブでコンセプトタイヤを展示している。今回は2種類のコンセプトモデル、『BH03』そして『トリプルチューブ』を公開した。

BH03の特徴は「発電する」ということ。走行時にタイヤは、路面との摩擦や変形することで熱を帯びる。これを回収して電気に変えるアイデアだ。またカーカス層の表面には圧電素子が貼りつけられ、タイヤに荷重がかかることで発電する。つまり走行時は常に発電し続けるということになる。

いっぽうトリプルチューブは、名前の通り内部に3本の円形チューブを持ち、それぞれが独立して空気圧を調整できるようになっている。そして左右そして中央でキャラクターの異なったトレッド面をデザインすることで、さまざまな状況での「走り」を最適化しようというアイデアだ。

たとえばすべてのチューブの空気圧を高めれば、転がり抵抗が低減されて燃費を向上させる。オンロードでスポーティな走りを楽しむときは内側のチューブのみを減圧。グリップ力を確保しつつ、横Gで腰砕けにならない特性を持つ。

また雨天時には左右チューブを減圧。中央部のみが接地することで極細タイヤのようになり、ハイドロプレーニングが起きにくい特性にすることができる。

いずれもSUV用を想定してデザインされているが、種を明かせばこれらはトヨタに提供されたものだ。トリプルチューブはレクサスのコンセプトカー『LF-SA』に、またBH03は昨年のパリモーターショー14で公開されたトヨタ『C-HRコンセプト』に装着されていた。

BH03もトリプルチューブもコンセプト提案であり、技術的な裏付けがあるものではない。しかし自動車のあらゆる部分が進化を続ける中、タイヤにも付加機能が備わる可能性は大いにあるはずだ。今後のさらなる研究に期待したい。

《古庄 速人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  4. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  5. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る