【東京モーターサイクルショー15】“疲れ”に注目した新タイヤ、ダンロップ ロードスマート3

モーターサイクル 企業動向
ダンロップ スポーツマックス ロードスマート3(東京モーターサイクルショー15)
ダンロップ スポーツマックス ロードスマート3(東京モーターサイクルショー15) 全 20 枚 拡大写真

住友ゴム工業は、3月27日から29日まで東京ビックサイトで行なわれた「東京モーターサイクルショー2015」に、ツーリング向けタイヤの新製品、ダンロップ『スポーツマックス ロードスマート3』を出展した。

現在、二輪タイヤはツーリング向けタイヤが主流。ロングライフかつグリップの良いタイヤが、様々なメーカーから発売されているが、ロードスマート3はライダーの“疲れ”に注目している。

バイクに乗る上で、疲れないということは重要だ。疲労による操作・判断ミスが事故につながることも多い。それから、現在の2輪ユーザーは大多数が中高年が占めている。中高年ライダーは体力的にムリが効かなくなるため、疲労時にはいっそう万が一のリカバリーができなくなる傾向にある。

ロードスマート3が疲れに注目したのは、これらだけが理由ではない。開発者の松並俊行氏は「開発する際に、様々なタイヤを履いたバイクで、スタッフ同士でツーリング実験を行なった。その際、同じバイクなのにタイヤが違うだけで、疲れ方が違うことに気づいた。バイクを楽しむ、という根本的なところで、疲れるツーリングは面白くない」と話す。

同タイヤは“疲れない”ということが売り文句であるが、グリップをはじめとしたタイヤの基本性能はどうか。松並氏は続けて「ロングライフ性とグリップ性能の向上は、現代のツーリングタイヤにとって必須の項目。それにグリップ性能は、サーキットやテストコースなどで、極限の状態で試さない限り体感はできない。もちろんグリップ性能は最重要であるが、ライダーはそういった“ハード面”よりも、“疲れ”をはじめとした“ソフト面”の向上を求めている」と語った。

ではロードスマート3はどういう面で疲れを軽減しているのか。松並氏は「ギャップを乗り越えた際の衝撃吸収・収縮性とハンドリング性能だ」という。同製品ではタイヤ側面に埋め込まれた“ビード”(APEX)と、ハンドリングを改良。具体的にはAPEXを長くし、従来以上にAPEXごとタイヤがたわむことで衝撃吸収性を向上し、縦方向への負担を軽減。ハンドリングは、バイクを傾けた際に、ハンドルが穏やかな切れ方となるよう、タイヤ形状、パターンを工夫することで、ライダーの無駄な修正作業を少なくし、横方向への負担を軽減した。

ちなみにロードスマート3の開発では、同タイヤを使ってライダー疲れ度合いを実証するというユニークな取り組みを、横浜国立大学の小泉淳一教授とともに行なった。ライダーの心拍数をもとに交感神経と副交感神経の活動を数値化し、20~60代の幅広い年齢層でストレスと疲労度の軽減が確認できたという。

《阿部哲也》

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