【マツダ CX-3 試乗】ハンドリングはワゴンのようにスポーティ、4WDは大人の味付け…片岡英明

試乗記 国産車
マツダ CX-3
マツダ CX-3 全 32 枚 拡大写真

マツダ『CX-3』は、『デミオ』のプラットフォームとパワートレーンを用いたクロスオーバーSUVである。創造的なライフスタイルをサポートするクルマ造りを目指して開発された。

【画像全32枚】

ボディサイズは日本でも扱いやすい大きさだ。全幅は1765mmあるが、狭い道でも運転しやすい。また、全高を立体駐車場に無理なく入る1550mmに抑えている。小柄な人が乗り降りしやすいのも魅力のひとつだ。

キャビンは平凡な広さにとどまっている。ベースとなったデミオよりアップライトな姿勢で座るため、ホイールベースは同じでも足元は余裕があり、気持ちよく座れる。また、シートの座り心地もよい。とくにXDツーリングのシートはフィット感がワンランク上の印象だ。リアシートもデミオよりは広く、頭上にも空間が残されている。が、開放感は今一歩。

ラゲッジルームは実用になる広さを確保した。荷物を積みやすく、荷室の高さを2段階に調節できる2ウェイカーゴボードも便利だ。ただし、Boseサウンドシステムを選ぶとフロアが浅くなるなど、使いにくい面も出てくる。

パワーユニットは、デミオに積まれてデビューした1.5リットル直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ(SKYACTIV-D)だ。これをターボを中心に、専用チューニングして搭載した。トランスミッションは6速ATと6速化したMTの2つを設定している。

ターボは低回転から、タイムラグをほとんど感じさせずに稼働するから加速は軽快だ。とくに車両重量の軽い2WDモデルは力強い加速を味わえる。2.5リットルクラスの分厚いトルクを1000回転台から発生し、AT車でも4500回転まで難なく回った。

4WDは発進直後の瞬発力において少しだけ差を感じた。だが、2000回転を超えると豊かなトルクがわき上がる。アクセルの踏み込み量に対し、パワーとトルクの出方が自然だから滑りやすい雪道でもコントロールしやすかった。

新開発の6速MTは小気味よく変速でき、操る楽しさは一歩上を行く。ディーゼルだからあまり引っ張らず、早めにシフトアップしたほうが効率はいいし、運転も楽しい。

ハンドリングはワゴンのようにスポーティだ。ノーズの入りがよく、軽やかにクルマが向きを変える。リアの接地フィールもいい。ステアリングを切ると狙ったラインに乗せやすいし、旋回姿勢も安定している。

4WD車のほうが味付けは大人っぽい。雪道でパイロンスラロームを行ったが、きれいにロールし、路面追従性も素晴らしかった。正確で気持ちいいハンドリングは4WD車でも健在だ。制御が絶妙だからスリッピーな路面でも狙ったラインに乗せやすく、アンダーステアも軽微である。

それなりにサスペンションを引き締めているが、18インチタイヤを履いたCX-3でも乗り心地は悪くなかった。ショックを上手にいなし、小さな凹凸のある路面でも足の動きはしなやかだ。走りの実力だけでなく安全性能も高いレベルにある。が、同クラスのライバルと比べると、価格はちょっと高めと感じた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

片岡英明│モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員

《片岡英明》

片岡英明

片岡英明│モータージャーナリスト 自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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