【INDYCAR 第2戦】天候に翻弄された一戦、優勝はヒンチクリフ…琢磨は苦戦22位

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ヒンチクリフが今季初勝利を飾った。
ヒンチクリフが今季初勝利を飾った。 全 8 枚 拡大写真

現地12日、インディカー・シリーズ第2戦の決勝レースが米ルイジアナ州のニューオーリンズ近郊「NOLAモータースポーツパーク」で開催され、ジェームズ・ヒンチクリフが優勝を飾った。佐藤琢磨は完走ならず22位。

シリーズ初開催地(ロードコース)が舞台となった今季第2戦は、荒天のために予選(前日)を完了することができず、決勝グリッドは規定によりエントラントベースの獲得ポイント順で決められることに。つまるところ開幕戦の決勝順位にほぼ準じるかたちとなるわけで、ポール発進の権利は開幕ウイナーのファン・パブロ・モントーヤ(#2 Team Penske/エンジンはシボレー)が獲得、佐藤琢磨(#14 A.J.Foyt Racing/ホンダ)は13番グリッド発進となった。

そして決勝日も曇天下で空を睨みつつの戦いを各陣営は強いられることになる。本降りの雨が来ることは結局なかったようだが、路面上の水が部分的になかなか乾き切らず、各車がドライ用のスリックタイヤでの走行に切り替えた頃からはレース再スタートとアクシデント発生によるフルコースイエローコーションの繰り返しという展開になってしまう。

そして75周予定だった決勝レースは、半分強の周回をこなしたところで1時間45分の時間制限を迎えて終戦。完了した周回に関しても、およそ3分の2はフルコースイエローの無競争状態であり、予選も含めてなんとも消化不良感の残る、当地でのインディカー・シリーズ初開催戦だった。優勝争いもピット時期に恵まれたか否かで決まるという、極めてギャンブリーな一戦であった。

そんななかで優勝を射止めたヒンチクリフ(#5 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)は今季チームを移籍しており、移籍2戦目での幸運な初勝利。「フルコースコーションの多さが我々の作戦に味方するレース展開になった。優勝できたことは嬉しいけど、一方でファンの皆さんにもっと多くの周回でインディカーらしい激しいバトルをお見せしたかった、とも思っているよ」とウイナー。ただ、決して幸運だけで得られた勝利ということではなく、「マシンがソフトタイヤ装着でベストの走りができる仕上がりだった」ことをヒンチクリフは勝因に挙げている(自身通算4勝目)。

2位はエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)。3位にはヒンチクリフのチームメイトであるジェイムス・ジェイクス(#7 Schmidt Peterson Motorsports /ホンダ)が入った。4位は女性選手のシモーナ・デ・シルベストロ(#25 Andretti Autosport/ホンダ)で、ホンダ勢の1-3-4となった。

ポール発進のモントーヤは展開に泣いて最終的に5位。その僚友で前年王者のウィル・パワー(#1 Team Penske/シボレー)は7位だった。6位はトニー・カナーン(#10 Chip Ganassi Racing/シボレー)。

琢磨は「決勝日も自分たちの置かれた状況は厳しいものでした」という戦いで、終始苦しい展開のレースウイークだった。

「(レインでの)グリップとマシンのバランスで苦しんでいましたから、早い段階でピットに入り(ドライ用スリックの)ソフトタイヤにスイッチしました。その結果ペースが上がり、いくつかのポジションアップも果たせました」(琢磨)

しかしながら、最終的には「再スタート時に2名のドライバーたちが絡み、自分にぶつかってきてしまいました。その衝撃でサイドポッドが壊れ、内側のコードが破損。ギヤシフトができなくなってレースを終えることとなりました」。リザルト的には24台中22位だった。

次を目指して前を向くしかない琢磨だが、「次のロングビーチでは、開幕戦のセントピーターズバーグと同様にマシンは速いはず。ぜひともいいレースを戦いたいと考えています」。ロングビーチは2年前に初優勝を飾った地でもあるだけに、反撃に期待が高まるところだ。

インディカー・シリーズ第3戦はカリフォルニア州のロングビーチ市街地特設コースで、現地19日決勝の日程で開催される。

《遠藤俊幸》

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