リチウムイオン電池部材市場、前年比10.6%増の58億ドル…矢野経済調べ

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日産・リーフ リチウムイオンバッテリー(参考画像)
日産・リーフ リチウムイオンバッテリー(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

矢野経済研究所は、リチウムイオン電池(LiB)主要4部材の世界市場に関する調査を実施、その結果を「2015年版 リチウムイオン電池部材市場の現状と将来展望 ~主要四部材編~」
にまとめた。

調査は、日本、韓国、中国、米国などのLiB部材メーカーを対象に2014年8月から2015年3月、同社専門研究員による直接面談、電話、メールによるヒアリング、文献調査を併用して行った。なお、同調査におけるLiB主要4部材とは、正極材、負極材、電解液(電解質)、セパレーターをさす。

調査結果によると、2014年は民生小型のLiB部材では主にスマートフォンが、中大型LiB部材ではxEV(HEV、PHEV、EV)が引き続き牽引役となり、市場成長が続いている。一方、LiBセル市場におけるコスト重視の傾向から、LiB部材市場には一層の値下げが強く求められている。

LiB部材メーカー各社の生産能力余剰による需給バランスの崩れに起因した価格競争の激化等の影響もあり、金額ベースでは数量ベースの成長率を下回る形で推移。2014年におけるLiB主要4部材世界市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比10.6%増、58億5529万米ドル(約6993億円)と推計した。

中国は2014年の主要4部材市場(メーカー出荷数量ベース)において、正極材(55.2%)、負極材(70.0%)、電解液(67.0%)、セパレーター(37.6%)と、国別シェアでいずれもトップを獲得。世界のLiBセルメーカーはコストパフォーマンスの向上を目的に、安価な中国製LiB部材の採用を増やしている。ただし、中国LiBセルメーカーによる中大型セル生産は歩留まりが悪いため、セルの実需を上回る数量の部材が出荷されている可能性もある。

《纐纈敏也@DAYS》

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