【ホンダ S660 試乗】CVTに乗って、限定解除したくなってほしい…諸星陽一

試乗記 国産車
ホンダ S660
ホンダ S660 全 13 枚 拡大写真

軽自動車ながらオープンの2シーター、そしてミッドシップという世界的にもまれなクルマがホンダの『S660』。そのCVTモデルを四国のワインディングで試乗した。

ワインディングを走る…ということに対して、CVTは楽しいかと言われれば答えはイエスだ。軽量なボディに吹け切るまで使い倒せるエンジンの組み合わせは、ギヤシステムが何であろうとその楽しみは十分に味わうことができる。

ではMTと比べてどうなのか?といえば、やっぱりMTのほうが楽しい。とくにワインディングではMTに軍配があがる。じつはそのことはホンダもCVTモデルを買おうというユーザーもわかっているはず。だからこそCVTにもマニュアルモードを設定している。

通勤などで渋滞路を走ることが多く、2ペダルモデルが欲しいというユーザーもいるだろうが、やはりこの手のクルマはMTのほうが楽しい。CVTのマニュアルモードでお茶を濁すのなら、キッチリシフトチェンジできたほうがいい。AT限定免許の方がS660のCVTモデルを買ったなら、ぜひフラストレーションをためて、AT限定の解除にチャレンジしてほしいと感じた。

さて、S660の試乗で気づいたもうひとつのことを付け加えておこう。それは、ブレーキに関することだ。今回の試乗は残念なことにすべての路面がウエットだった。当然、フルブレーキングしてもドライ路面よりは減速Gは高くならない。にもかかわらず、強めのブレーキを踏むと、エマージェンシーストップシグナル(ハザードランプ)が作動する。

後続車がいない状態なら問題ないが、後続車がいる状態でこのようにエマージェンシーストップシグナルが作動してしまうと、後続車はプチパニックになるはず。作動開始の減速Gはもう少し高めに設定したほうがいいだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  2. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  3. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. トヨタの新型EV『アーバンクルーザー』をくまなくチェック!…詳細画像記事ベスト5 2025年上期
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る