【上海モーターショー15】「これはアリかも!?」MINIが開発したARメガネ『Augmented Vision』を試した

自動車 テクノロジー ITS
MINIブース(上海モーターショー15)
MINIブース(上海モーターショー15) 全 15 枚 拡大写真

上海モーターショー2015、BMWグループのMINIは、自社ブランドブース内にメガネ型端末『Augmented Vision』(拡張現実メガネ、ARメガネ、スマートグラス)プロトタイプの体験エリアを設置した。

【画像全15枚】

体験は予約制で、ブース内の区切られたエリアで行われた。まずは担当者から今回体験できるスマートグラスの説明を受ける。レンズ付け根部分下側には、電源ボタンを含め3つのボタン、上側の付け根部分には黒い円形の部分があり、これがメインの操作装置になっている。押し込む以外にも、タッチパネルになっていて前後左右に指を動かすことで操作ができる。(レンズ上部にも同じ黒い部分があるがセンサーなので操作はできない)

視力を補正するインナーレンズを装着後、実際にかけてみると、前方の視界に重なるように文字が浮かび上がった。Google Glassのようにモニターが表示されるのではなく、現実空間に文字や図が浮かび上がるイメージを想像してもらいたい。

透明度が高いので視界を遮っているような感覚はない。そのまま少し歩き、まずはAugmented Visionの初期設定(キャリブレーション)をする。壁に映し出された虫食い状態のアルファベットを見ながら、その縁にある四角いフレームと、視界に映し出されるフレームを左右の目を交互につむりながら、近距離と遠距離2回ずつ合わせる。最後に両目を開くと、虫食い状態だったアルファベットに「Augmented Vision」ときれいに表示される仕組みだ。この設定は少し時間がかかったが、1度行えば2回目からは必要ないとのこと。

また少し歩くと、壁にはコンサートや美術館のイベント広告があった。メガネを通して正面から見ると、1つ目の広告には「売り切れ」の表示が浮かび上がる。もう1つには「向かいますか?」という表示がされ、ここでメガネについているボタンを押すと行き先が決定される。

ナビゲーションが始まった。まずは近くのクルマに乗るように、次の目的地までの距離と方向が矢印で表示され、歩いた先にはMINIのクルマが。デモ用の車両に乗り込むとクルマ用ナビゲーションにバトンタッチし、ここからの操作はハンドルについたボタンで行う(車内でメガネを触る必要はない)。

今回はデモなのでクルマの運転は自動だった(フロントガラス外側のスクリーンに表示されていた)。動き始めると、前方の景色に重なるように現在の速度と標識を読み取った制限速度が浮かび上がる。前方から視線をそらすと何も映らないことから、車内のメガネの位置と方向を読み取っているとのこと。視界に情報は表示されているが、前方はクリアで運転に支障はなさそうだ。

運転は順調に進んでいたが、信号で止まると突然「右を見ろ」という指示が浮かび上がる。右の助手席足元を見ると、丸い窓からまるで透けているように外の映像が映し出される。女性の落としたボールが道路に転がっていた。クルマの外側にカメラが付いており、死角となっている部分をカバーすることで、巻き込み防止に役立ちそうだ。

縦列駐車の時にも助手席右足元を見ることで、後方タイヤの部分が透けて映し出された。クルマの片側に3つのカメラがつき、死角をカバーしている。

目的地にクルマが着いたので外に出た。最終目的地まではまだ徒歩で歩かなければいけないので、行き先までの距離と矢印が表示される。導かれた先は体験エリアの入り口。ここでデモが終了した。

試乗(試着!?)後に担当者にいくつか質問した。

----:車外でもナビゲーションするということは、常に身につけることを想定しているのか。

担当者:それは製品によると思います。私たちがまだ何かをはっきりと決めたわけではありません。現在、家電業界でもメガネ型の端末が増えてきていますよね。製品によっては一定の時に(運転の時だけなど)身につけるというものもあるでしょうが、私たちのアイデアでは、車内だけでなく、クルマに乗る前と後にも身につけることを想定しています。あくまで今回のものはプロトタイプですので、このような端末で何ができるのか、というものを提示させていただきました。

----:今回のプロトタイプはMINIの開発なのか。

担当者:ご存知のようにMINIはBMWグループの一員です。BMWグループにはいくつかの設計部署があり、今回のものはMINIとその設計部署でデザインと仕様を決定しました。

----:このような製品が実用化された場合、MINIだけではなくBMWや他ブランドのクルマでも使用できるようになると思うか。

担当者:それは今後数年の間に、このような製品がどのように進化し、使われていくかによるでしょう。

----:最後の質問。近い将来、スマートグラスはスマートフォンのように普及すると考えているか。

担当者:個人的な意見ですが、それは時代と消費者によるということでしょう。スマートフォンも最初は誰も持っていなくて、奇妙なものという印象でしたが、今では誰でも持っています。スマートグラスも最初は変わって見えるかもしれませんが、すぐに多くの人が使い始めるようになり、その普及スピードはかなりのものになるのではと私は思っています。

《関 航介》

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