社会発展指標、マレーシアは133カ国中46位

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシア クアラルンプール
マレーシア クアラルンプール 全 1 枚 拡大写真

米国のシンクタンク、ソーシャル・プログレス・インペラティブが4月に発表した2015年度の社会発展指標で、マレーシアにおける政治的権利や市民の自由は内戦が起きているシエラレオネやコンゴなどのアフリカ諸国よりも制限されているとの評価を下した。

マレーシアの社会発展度は133カ国中で46位。全体の1位はノルウェーで2位はスウェーデン、3位はスイスだった。日本は15位となった。

社会発展指標では、マレーシアにおける言論の自由や集会及び結社の自由、移動の自由及び孤児院の不動産に関する権利から成る個人の権利のスコアが100のうち33.31ポイントとなり、評価の対象となった103位となった。フィリピンやシンガポール、インドネシア、タイなどの近隣諸国やチャド、モザンビーク、ルワンダなどのアフリカ諸国よりも低い評価となった。

マレーシアはまた、同性愛者や移民、差別、マイノリティに対する暴力、宗教などの面での寛容やコミュニティーのセーフティネットという分野でも110位となり、スコアは39.02ととても低くなった。

指標では国家の社会発展度を▽基本的な人間のニーズ(治安、栄養及び基本的な衣料、水、住宅へのアクセス)▽幸福の基盤(基礎教育、情報、環境保護)▽機会(個人の権利、自由、社会における偏見、高等教育へのアクセス)--の3分野に分けて評価を行った。

マレーシアは「基本的な人間のニーズ」では86.13ポイント、「幸福の基盤」では74.87ポイント、「機会」は47.66ポイントを獲得した。多民族国家であるマレーシアでは個人の権利や寛容さが低い評価を受けた。一方で水や衛生分野では97.06ポイントとなり基本インフラの充実を示した。宗教の分野ではイスラム教徒の住民がキリスト教徒が集う教会での宗教的なシンボルの掲揚に反対するなど、セランゴール州などで寛容さに欠ける事態が相次いで起きている。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  2. 「5速MTを残すのは漢」新型スズキ『ワゴンR』に反響続々! デザイン統一にも「思い切ったな」
  3. 三菱『デリカD:5』新型発売、価格は451万円から…SUVとミニバンが融合「三菱らしさ」武器に
  4. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  5. 驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
  6. マツダ CX-5 新型、最高評価の5つ星獲得…ユーロNCAP
  7. マツダ『CX-3』終焉は近い? ガソリンとディーゼル2種に集約、SNSではさまざまな考察飛び交う
  8. ペダル踏み間違えで発生した死亡事故、高齢の被告に実刑判決
  9. 【BMW 2シリーズグランクーペ 新型試乗】今、日本にちょうどいいBMW…中村孝仁
  10. 三菱『デリカD:5』19年目の大幅改良で「原点回帰」、期待されるフルモデルチェンジは? 開発責任者「デリカを終わらせてはいけない」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る