【レッドブル・エアレース】代表3選手のトークショー…室屋義秀、ラム、ルボット

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レッドブル・エアレース千葉、記者会見…室屋義秀ら日本戦への意気込みを語る
レッドブル・エアレース千葉、記者会見…室屋義秀ら日本戦への意気込みを語る 全 20 枚 拡大写真

5月16日~5月17日に日本初開催されるレッドブル・エアレース(Red Bull Air Race)に参戦する著名パイロットを招いた記者会見が5月8日、東京都内で行われた。

今回行われる「Red Bull Air Race Chiba 2015」は、世界最速のモータースポーツ・シリーズRed Bull Air Race World Championship 2015シーズンの第2戦。舞台は千葉市の幕張海浜公園だ。

記者会見には、チームブライトリングのパイロットで2014年ワールドチャンピオンのナイジェル・ラム氏、今年から初参戦のフランソワ・ルボット氏、そして日本から唯一参戦しているブライトリング・パイロットの室屋義秀氏が参加。初の日本開催に向けての意気込みなどを語った。

---:昨年のレースとの違いはありますか?

ナイジェル・ラム選手(以下敬称略):こうしてチャレンジできることを嬉しく思います。今年は去年よりさらにタイトなレースになると思われますが、結果を狙って頑張っていきたいと思います。

---:チャレンジャークラスからマスタークラスに変わった心境は?

フランソワ・ルボット選手(以下敬称略):去年もブライトリングとともに参加しました。2014年は初めてでしたがとても心地よかったので、今年も一緒に参加できることを嬉しく思います。

今回はマスタークラスのチャレンジとなりましたが、やることが多くチャレンジクラス以上のチャレンジとなりそうです。今回はビギナーとして参加することになりますが、大きなレベルアップを狙っています。

---:日本開催となってどう思いましたか?

室屋義秀選手(以下敬称略):2009年からレースに参加しているのですが、デビュー当時からずっと日本のレースに出たかったので、今回日本のレースできることをとても嬉しく思います。

---:チームとして戦っていますが、ラム選手のチーム状態は?

ラム:勝つためのカギは良いチームに恵まれることです。今回チームの状況は非常によく、コースを分析するチームも、時間をコントロールするチームもどちらもいい調子です。また、時間マネジメントの分野において航空業界を知り尽くしているブライトリングと組めることを心強く思っております。

---:自身のコンデションは?

ラム:日本に到着してからまだ22時間しか経っていないから微妙ですが、まだ1週間ありますし、レースまでには万全の状態で臨みたいと思っています。

---:ルボット選手のチーム状況は?

ルボット:新しく何人かチームに入れていますが、ブライトリングのブランドイメージを考えても相応しい選手を入れていますし、チーム一丸となって挑もうとしている状態です。

---:自身の状況は?

ルボット:ここに3人仲良く並ばせていただいていますが、実際はライバルなので、彼らの前では僕の状態はパーフェクトと言わざるをえないでしょう(笑)。というのはジョークで、時差ぼけもあるのでこれから整えていくところです。

---:室屋選手は日本開催でコンデションは整えやすいと思いますが、チーム状態は?

室屋:新型機を日本戦から導入しようと、テストを重ねてきました。ブラジル、アメリカ、ニュージーランドから色々な分野を担当するマネージャーが来て調整しています。新型機を導入することは、資金面などの問題もあり難しかったのですが、今回の日本大会に向けての新しい機体導入に、ブライトリングが資金協力してくださいました。まさに、ブライトリングの熱いスピリットがあって実現できたといえます。非常にいい状態ですが、まだ99%なので、100%にもっていきます。

---:今までの機体と違う点は?

室屋:50kg近く軽くなっているので、とても運転しやすいです。空力的にも非常に有利になっていると思います。

【代表3選手のトークショー…室屋義秀、ラム、ルボット 続く】

---:ラム選手のチームの機体は?

ラム:MXSRという、見かけもふたりの機体と異なっている機体です。2008年から導入していますが、改良を重ねてレースに適した機体にしてきました。ふたりの機体との分かりやすい違いは、翼のサイドが折れているようなポイントがあるところです。デザインからしてアドバンテージがあると思っています。

---:ルボット選手の機体は?

ルボット:少し前の機体になります。前の操縦士が操縦していた機体に乗っているのですが、今回ブライトリングカラーにしているので、見た目も格好良くなっています。昨年10月に室屋さんにも相談したのですが、彼は秘密主義でなかなか全部は教えてくれませんでした。でも、最後にはこの機体をいいマシンと言ってくれましたので、大丈夫だと思います(笑)。

---:新型機を導入した室屋選手についてどう思いますか?

ラム:前の機体ですら速かったから期待に満ちています。このレースは競争が激しいので、新しい機体で速くレースを引っ張っていって欲しいです。だが、彼は私のライバルでもあるので、速すぎないことを期待しています。

ルボット:前の時点でも速かったので、彼は一層速くなるしエンジョイするんじゃないでしょうか。手強い相手になるのではないかと思って心配しています。

---:プライベートでの関係はどうですか?

ラム:もちろんブライトリングのレーシングチームに属するメンバーとして助け合いながらやっています。地上では仲良くやっていますが、空はタイトな争いをしています。それぞれが持っているものを出し合って皆さんに楽しんでもらえるようなレースを行いたいと思っています。

---:日本のコースを見てどう思いました?

ルボット:千葉のコースは非常にストレート。ここを経験していないのではっきりは言えませんが、テクニックというより時間で競うので、面白いことになると思います。

ラム:全世界のコースが異なる、それぞれの特徴をもっているが、どこも同じ要素を含んでいます。千葉のコースは他のコースと同じ要素、距離の問題などを含んでいるが、ビーチに沿って横長であるという特徴がある。

シンプルなレースであればあるほど早く方法を見つけた者が勝ちであるので、コンマ何秒の戦いになるでしょう。今回のレースはパイロンに当たるかどうかを、攻めてミスをしないかどうかの戦いになると思います。

室屋:僕は4回くらい今回の会場で使われている場所と同じレースを飛んでいるので、他の選手に比べて有利だと思います。場所を知っているし、本場のアドバンテージがあると彼らにコツなどを求められてしまうので、ばれないように今は日本語で話しています(笑)。

最後にラムから「室屋さんも時差ぼけがある?」と訊かれた室屋。「福島とここは10分時差があるね!」と、福島に住む室屋が笑って返した。ジョークがいたるところに散りばめられた、プライベートでの3人の仲の良さをうかがわせるトークだった。

《大日方航@CycleStyle》

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