【三菱 アトラージュ 海外試乗】安いからと妥協しない作り込みに関心…斎藤聡

試乗記 輸入車
三菱 アトラージュ
三菱 アトラージュ 全 16 枚 拡大写真

『ミラージュ』のプラットフォームをベースにして、より需要の高い4ドアセダンを開発。全長を525mm伸ばし、ホイールベースも100mm延長して作られたのが『アトラージュ』だ。

【画像全16枚】

ミラージュ同様レムチャバン工業団地にある三菱・モーターズ・タイランド第3工場で生産されており、タイ政府からエコカー認定を取得している。現在はタイのほか、マレーシアとフィリピンで販売されている、いわば、新興国向けエントリーセダン。

エンジンは3A92型1.2リットルDOHC3気筒で、5速MTとCVTが用意されている。今回試乗したのはCVTだった。

運転席に乗り込んでドアを閉めると「バイーン」という、いかにも鋼板の薄そうな音が響く。ダッシュボードやインパネのデザインはミラージュと共通。あ、ミラージュ…そんな印象だが、後席は違う。ドアを開けた瞬間フロアが広いのがわかる。ホイールベース延長分はほぼそのまま後席のフロアの広さにつながっている。

で、心配になるのは、果たしてホイールベースの延長でボディの剛性感はどうなっているのか? ということ。

ところがいざ走り出してみると、想像以上にしっかりしていた。元々ミラージュも足回りが柔らかいから誤解されているきらいはあるが、ボディ自体はかなりしっかりしている。だからというのも説得力がないが、セダンのアトラージュも、ものすごくまとも。三菱がどういうクオリティのクルマをユーザーに届けたいと思っているのかがよく感じ取れる仕上がりになっている。

実際のところ、フレームに高張力鋼板を多用しているのがこのクルマの特長で、一部に980MPa級、基本骨格に590MPa級を使い440MPa級をフロアを中心に採用している。

ボディがしっかりしているので、サスペンションも良く動く、外から見ていると、サスペンションがフルボトムしているようなハードコーナリングでも安定性は損なわれない。ミラージュと比べても、ホイールベースが長いぶん落ちつきの売る動きで、機敏さよりも穏やかにスムーズに走るのが得意だ。

1.2リットルエンジン+CVTの組み合わせもよい。

元々トルクバンドの広いエンジン特性をCVTが上手に引き出しスムーズで力強く加速してくれる。タイ、マレーシア、フィリピンの交通事情を考えるとかなりリーズナブルなエンジンといえると思う。

アトラージュに乗って、改めて感心したのは、その真面目な作り込みだ。安いクルマだから仕方ないといった妥協がなく、ボディ、サスペンションダンパー、タイヤまできっちりチューニングが行き届いていることだ。とてもいいと思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
(※アジア目線で)

斎藤聡|モータージャーナリスト
特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考 えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関 する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

《斎藤聡》

斎藤聡

特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。

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