【INDYCAR 第7戦】佐藤琢磨、序盤トップ快走も接触で後退11位…ムニョスが初優勝

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#14 佐藤琢磨は一時トップを快走したが、最終的には11位という順位だった。
#14 佐藤琢磨は一時トップを快走したが、最終的には11位という順位だった。 全 8 枚 拡大写真

インディカー・シリーズ第7戦決勝が現地30日、米ミシガン州デトロイトで行なわれた。雨絡みの展開となったレースで佐藤琢磨は序盤トップを快走したが、接触に起因する後退を喫して最終的には11位。カルロス・ムニョスが初優勝を飾った。

ベル・アイル島に特設された美しいストリートコースでの今季唯一のダブルヘッダー、そのレース1(シリーズ第7戦)は1周約3.8kmのコースを70周、または最長2時間の予定で、ウエットコンディションのもとスタートが切られた。すると予選4位の佐藤琢磨(#14 A.J.Foyt Racing/ホンダ)は見事な走りを見せ、前車を次々とパス、3周ほどでトップへと浮上する。

その後、レースは乾きつつある路面状況とタイヤ選択、続発するフルコースイエロー(アクシデント等による全車スロー隊列走行)のタイミングを総合的に鑑みつつのピット作戦攻防となっていくが、琢磨はトップを守ったまま、多くのマシンと同様に15周目前後のイエロー中に最初のピットインを行なうこととなった。これより前のイエロー中にピットインしていたマシン等、作戦の異なるマシン群の後ろの8番手、実質トップ維持と考えてもいいポジションで琢磨はコースに戻る。

ところがレースが19周目に再開された後、琢磨は前車と接触してフロントウイングを壊してしまった。ピットインしてフロントウイング交換をしなければならなくなり、琢磨は18番手あたりまで順位を下げる。レース中盤になると各陣営は再び降る雨を睨んでの戦略展開を考えることとなるが、最終的には天候が著しく悪化した48周目に赤旗でレース中断、しばらくしてそのまま打ち切り終了に。琢磨は順位を回復しつつある流れだったが、終了直前にピットストップしていたこともあり、最終結果は11位にとどまった。

佐藤琢磨のコメント
「ウエットタイヤでスタートしてから、すぐに前を行く3台をパスでき、トップを走れました。リードを広げていき、タイヤ交換しようと思ったタイミングでイエローが出てしまい、イエロー中のピットストップでタイヤをドライ用に交換。あのイエローの前にピットしていたライバルたちがそこで先行し、私たちは順位を下げました。そして、そこからのバトルでラインを締められ、縁石に乗り上げてバランスを崩したためにポジションを争っていた相手と接触、フロントウイングを破損してしまいました。

ピットでウイングを交換し、そこから順位を上げていくことはできましたが、赤旗が出る少し前に最後のピットインを行なったこともあり(最終的には)11位となりました。レースがあのまま続いていればトップグループはピットインしたはずで、そうなれば再び上位に返り咲くことができていたと思います。

明日のレース(第8戦)は前進あるのみです。予選も(決勝と同日に)行なわれますが、予選、決勝ともにウエットコンディションでもいいですね」。

第7戦の優勝は、絶妙なピットタイミングで走ったカルロス・ムニョス(#26 Andretti Autosport/ホンダ)。コロンビア出身の23歳、ムニョスはこれがインディカー・シリーズでの自身初優勝となった。「望んでいた勝ち方ではない。予定周回数を100パーセント戦い抜き、100パーセントの勝利を飾りたかった。でも、これもレース。チームが素晴らしい作戦を採ってくれたおかげで手に入れた勝利でもある。少し濡れている路面でもドライタイヤで速いペースを保てたことも勝利につながった。インディカー初勝利を嬉しく思う」とムニョスは喜びを語っている。

2位はマルコ・アンドレッティ(#27)で、 Andretti Autosportとホンダが1-2フィニッシュ。ホンダ勢にとっては今季2勝目となった。1勝目と同じような、天候に味方されつつの勝利ではあったが、琢磨の序盤快走とともにこの勝利を対シボレー形勢逆転への足がかりとしたいところだ。

3~6位はシボレー勢で、順位は以下の通り。

3位 シモン・パジェノー(#22 Team Penske)
4位 ウィル・パワー(#1 Team Penske)
5位 スコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing)
6位 エリオ・カストロネベス(#3 Team Penske)

琢磨のチームメイトであるジャック・ホークスワース(#41 A.J.Foyt Racing/ホンダ)が7位。前戦インディ500を制したファン・パブロ・モントーヤ(#2 Team Penske/シボレー)は10位だった(出走23台)。

ダブルヘッダーのレース2となる第8戦は翌日、現地31日に予選&決勝を行なう予定となっている。

《遠藤俊幸》

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