JAXA、「きぼう」船外で初めて宇宙放射線環境の実測へ

宇宙 テクノロジー
MPEPに取り付けられたFree-Space PADLES線量計
MPEPに取り付けられたFree-Space PADLES線量計 全 3 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」船外で初めてとなる、宇宙放射線環境を実測する「Free-Space PADLES」実験を開始したと発表した。

実験は、日本が独自に開発した受動型線量計「PADLES」を船外実験用に改修し、「きぼう」ロボットアームの先に取り付け、2週間程度、軌道上400kmの宇宙放射線環境を計測する。

実験と同時並行で、「きぼう」船内実験室に設置された線量計(Area-PADLES)が船内の宇宙放射線を定点計測し、これらを比較解析することで「きぼう」の船壁がどれくらいの遮蔽能力を持つのか、他のISS参加宇宙機関に先駆けて、世界で初めて評価する。

PADLES線量計は、宇宙放射線計測器間の国際比較照射実験(地上加速器実験)で、最も測定精度の高い線量計として評価された。

PADLESは、JAXAが早稲田大学と日本大学を中心に考案された測定手法を、宇宙用に改良、その後、高エネルギー加速器研究機構と放射線医学総合研究所との協力を得て、測定・解析のシステム化・自動化を行った純日本製の線量計と高速高精度線量解析システム。

PADLES線量計を用いた今回の宇宙実験では、船外活動をする宇宙飛行士のリスク評価や有人宇宙船や居住モジュールの宇宙放射線に対する船壁厚の遮蔽評価、最適化検討に向けて重要となる基礎データを取得する。

《レスポンス編集部》

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