【MINI JCW試乗】速いだけじゃない、素直で乗りやすく乗り心地も良し…諸星陽一

試乗記 国産車
MINI ジョン・クーパー・ワークス
MINI ジョン・クーパー・ワークス 全 23 枚 拡大写真

MINIのスポーツブランドであるジョン・クーパー・ワークス(JCW)が現行3ドアモデルに追加された。

JCWとはモータースポーツ界の偉人であるジョン・クーパーに由来している。最新のJCWはミニ史上最強となる231馬力の2リットル4気筒ターボエンジンを搭載。スポーツサスペションで足まわりを固め、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)で制御する。エクステリアではLEDのヘッドライトを採用するほか、大型化されたリヤコンビランプなどを含むJCW専用パーツが装着される。

ミニJCWには6MTと6ATの2種のミッションが設定されるが、今回試乗車として用意されたのは6ATモデル。低速からしっかりとトルクのあるエンジン特性で、アクセルをグイッと踏み込んでやれば、ガンガン加速していく。シフトアップ時のショックも少ない。基本、オートマチックモードで乗れば十分なスポーティさを感じられるが、ATセレクトレバーを横に倒してマニュアル操作をするか、ステアリングのパドルスイッチでマニュアル操作することでよりスポーティな走りが可能だ。

足まわりはしっかりと固められているが、これが非常によくできている。MINIの走りは「ゴーカートフィーリング」と評されることが多い。以前のMINIはまさにゴーカートのようにサスペションがあまり動かないようなビシッとしたコーナリング特性だった。しかし、新しいJCWは違う。サスペションはしっかりと動き、路面を追従するタイプの特性。以前のゴーカートのような、地を這うようなコーナリングではないが、その速さと安定感は以前のフィーリングを上まわる。

このサスペションのおかげで、乗り心地もずいぶんと改善された。以前のサスペションは峠を走るのは気持ちいいけど、高速道路で移動は辛い…というタイプの味付けだったが、今回のモデルは移動で乗っても疲れないだろうなと感じるフィーリング。路面が荒れたところを走っても、胃袋をシェイクされるようなことはない。もっともスポーティなモデルがもっとも乗り心地がいいというのもなかなかのもの。

車両本体価格は試乗したATで415万円。スポーツサスペションやETC、ナビなどは標準装備する。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  4. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  5. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る